Googleで調べ物をすると、検索結果のリンクの一覧より上に、AIが書いた短い要約が表示されることがあります。社内で「あの要約は何か」と聞かれ、出どころを示して説明できずに困ることもあります。
この要約がAI Overviewsで、Googleの日本語のヘルプでは「AI による概要」と呼ばれています。生成AI(=文章や要約を自動で作るAI)が検索結果の上に要約を書き、根拠にしたページへのリンクを添える、Google検索の機能です。ただし、すべての検索で表示されるわけではありません。
この記事では、次の8つを、Googleの公式ページの原文でご紹介します。
AI Overviewsの定義と呼び名 検索結果の画面に出るもの AIモードとの関係と違い 使える国と言語 表示されない検索 AIによる概要に引用される条件 SGEとの違い SEOへの影響と確かめ方 AI Overviews(日本語の公式名は「AI による概要」)とは、Google検索の結果ページの上に、生成AIが書いた要約と、根拠にしたページへのリンクを並べて表示する機能です。
図1:AI Overviewsと「AI による概要」は同じ機能を指す。AIOは文脈で意味を確かめる。
拡大図1:AI Overviewsと「AI による概要」は同じ機能を指す。AIOは文脈で意味を確かめる。
閉じる 出所:GMO AI検索ラボ 英語の公式ページは、AI Overviewsを、あるトピックや質問についての主な情報のスナップショット(=要点を切り取って短く示したもの)を、リンクとともに示すものと定義しています。要約だけを出す機能としてではなく、ウェブでさらに調べられるようにリンクを添えるところまでが、定義に入っています。
日本語のヘルプ(=Google 検索ヘルプの日本語のページ)も、主な情報と関連リンクが記載されたAI生成のスナップショットが表示されるため効率的に検索できる、と同じ内容を書いています。
呼び名は3つあります。英語の正式名称がAI Overviews、日本語のヘルプでの呼び名が「AI による概要」、日本の媒体が使う略称がAIOで、この記事ではAI Overviewsにそろえます。日本の媒体では単数形のAI Overviewも使われますが、英語の正式な表記は複数形です。
略称のAIOだけは、AIの回答に自社のページを出すための取り組み(AI Optimization)を指して使われることもあり、同じ3文字で別のものを指します。取り組みのほうの呼び名はLLMOとはで整理しています。
画面に出るものは、AIが組み立てた要約の文と、その根拠にしたページへのリンクの2つに分けられます。自分の画面と突き合わせるときは、この2つが揃っているかどうかを先に見てください。
図2:要約とリンクは別の出来事なので、分けて記録すると後で読み解きやすい。
拡大図2:要約とリンクは別の出来事なので、分けて記録すると後で読み解きやすい。
閉じる 出所:GMO AI検索ラボ どんな質問で使えるのかについて、英語の公式ページは、小さな質問でも、大きな質問でも、言葉にしづらい質問でも、10個の質問がひとまとまりになったような質問でも使えると書いています。質問の型を限らずに使える、という説明です。
検索結果に出る2つの要素と、公式の記述。確かめられることの列は、公式の記述からこの記事が整理したものである(2026年9月18日確認)
画面に出るもの 公式が書いていること 自社から見て確かめられること AIが組み立てた要約の文 主な情報のスナップショットを示すと書いている 自社の記述が要約の中で使われているかを、画面を開いて読む 根拠にしたページへのリンク リンクとともに示すと定義の中に書いている 自社のページがリンクとして並んでいるかを、画面を開いて読む
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リンクの見せ方は、Googleの日本語のブログが2024年8月16日に書いています。パソコンでは要約の右側にリンクを表示し、スマートフォンでは画面の右上にあるサイトアイコンから関連するサイトを開けるようにした、という内容です。要約の文の中に関連するページへのリンクを直接入れる試験も、同じ記事で知らされています。
どのページがリンクに選ばれるのかの手順は、公式ページに書かれていません。日本語のヘルプは、生成AIが不正確な情報を出すことがあり、AI Overviewsが常に正しいとは限らないと書いています。要約を社内の説明に使うときは、添えられたリンク先を開いて確かめます。
要約の文の中で自社の名前が出ることと、根拠のリンクとして自社のページが並ぶことは、別の出来事です。記録を残すときも2つを分けて数え、測り分け方は AI検索の計測の記事 にまとめています。
Google AIモード(以下、AIモード)は、AI Overviewsでできることを広げた、Google検索の会話型の機能です。日本語のヘルプは、2つの関係を次の1文で書いています。
図3:1回の検索で終わらない読まれ方が、公式の説明の中に置かれている。
拡大図3:1回の検索で終わらない読まれ方が、公式の説明の中に置かれている。
閉じる 出所:GMO AI検索ラボ AI モードは、より高度な推論と対話方法によって AI による概要でできることをさらに拡張したものです。
出典:Google 検索ヘルプ「Google 検索の AI モードで AI による回答を取得する」(2026年9月18日確認)(新しいタブで開く) AIモードは、AI Overviewsと別の機能としてではなく、同じ流れの先にあるものとして説明されています。AI Overviewsのヘルプも、要約からAIモードでのより深い会話にシームレスに移れるようになったと書いています。
移るときは元の検索のコンテキスト(=それまでの検索の流れ)が引き継がれるため、最初からやり直す必要はないとも書かれています。この移り方はスマートフォンなどのモバイル端末で使え、対象はAI OverviewsとAIモードの両方に対応した地域と言語です。
2つの機能で同じところと違うところを、日本語のヘルプ2本の記述から並べると、次のようになります。
2つの機能で同じところと違うところ。日本語のヘルプ2本の記述から、この記事が整理した(2026年9月18日確認)
観点 AI Overviews AIモード 返すもの AIが書いた要約と、根拠のページへのリンク AIによる回答と、詳しく調べるためのウェブリンク 出る場面 生成AIが特に有用だとシステムが判断した検索で、検索結果に出る 自分で開いて使う。google.com/ai、検索画面のボタン、Googleアプリのアイコンから開く 質問の続け方 検索結果の画面で要約を読む。続けて尋ねるときはAIモードへ移る フォローアップの質問を重ねて、会話の形で詳しく調べる
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ところが同じAIモードを、英語の公式ページは違う語で紹介しています。
Get AI-powered responses for more of your questions and ask follow-ups with the new experimental AI Mode in Google Search.
出典:Google「AI Overviews」(2026年9月18日確認)(新しいタブで開く) experimental(=試験運用の)という語が付いていて、新しく試している機能として書かれています。いっぽう日本語のヘルプは、同じ機能を「AI モードは、Google の最も強力な AI 検索機能です」(公式ヘルプ)と紹介しています。
英語のページにある試験運用という語は、日本語のヘルプに出てきません。どちらが新しい記述なのかは、ページの更新日が公開されていないため確かめられませんでした。社内で説明するときは、どちらのページを見て話しているのかを添えます。
なお、2026年9月9日に開いた英語のAIモードのページの本文には、AI Overviewsを名指しした文が見当たらず、ページの上部にある案内リンクに名前が出るだけでした。
AI Overviewsは日本で使え、日本語にも対応しています。日本語のヘルプの「AI による概要の提供状況」の一覧には、アジア太平洋の国として日本が、対応する言語として日本語が載っています。
図4:自社が範囲に入っているかは、ヘルプの一覧で確かめられる。
拡大図4:自社が範囲に入っているかは、ヘルプの一覧で確かめられる。
閉じる 出所:GMO AI検索ラボ AIモードのヘルプの提供状況の一覧にも、日本と日本語が載っています。英語の公式ページは、AI Overviewsを使える範囲を、120を超える国と地域、11の言語と書いています。
日本での提供は、Googleの日本語のブログが2024年8月16日に知らせています。5月に米国で公開したAI Overviewsを、日本・英国・インド・インドネシア・メキシコ・ブラジルの6か国へ広げ、各国の言語にも対応するという内容です。
ブログは各国への展開を数週間かけて段階的に進めるとしており、日本で表示が始まった日までは書いていません。
英語のAI Overviewsのページと同じ形の日本語版は、2026年9月9日に開くとHTTP 404(=ページが見つからないという応答)が返りました。日本語で読める公式の説明は、ヘルプセンターのページとGoogleの日本語のブログです。
AI Overviewsは、すべての検索で表示されるわけではありません。出なかったからといって、設定の誤りや不具合とは限りません。
日本語のヘルプは、AI Overviewsが表示されるのは、生成AIが特に有用であるとシステムが判断した場合だと書いています。ヘルプは続けて、さまざまな情報源からの情報を迅速に提供できる場合を例に挙げています。判断の基準を並べた記述は、ヘルプにはありません。
表示される割合の数字は、引いていません。上位に出る媒体の1件が割合を見出しに置いていますが、誰がどの期間に測った数字なのかを、見出しからも本文からも確かめられなかったためです。
要約を出さずにリンクだけを見たい場合は、ヘルプの「Google 検索でウェブリンクのみを表示する」の節に方法が書かれています。自社のページが要約に出ないときの対処は AI Overview対策 にまとめています。
ここでの「引用される」は、AI Overviewsの根拠のリンクとして自社のページが出ることを指します。そのための条件は、通常の検索結果に出るための条件と同じです。Google 検索セントラルの「AI 機能とウェブサイト」は、ページが表示されるための要件を挙げたうえで、「これ以外に追加の技術要件はありません」と書いています。
図5:書けない範囲を先に区切ると、社内での説明が食い違わない。
拡大図5:書けない範囲を先に区切ると、社内での説明が食い違わない。
閉じる 出所:GMO AI検索ラボ 条件は3つです。ページがインデックス(=Googleが検索に使うために集めて保存したページの一覧)に登録されていること、Google検索でスニペット(=検索結果でページの内容を短く示す抜粋)が表示されること、検索の技術的要件を満たしていることです。3つは表示されるために欠かせない条件で、満たせば必ず選ばれるわけではありません。どのページがリンクに選ばれるかの手順は、公式に書かれていません。
同じページは、AI OverviewsとAIモードのための特別な最適化は必要ないと書いています。AI向けの新しいファイルやマークアップを作る必要も、特別なschema.orgの構造化データ(=ページの内容を検索エンジンに伝えるための決まった書き方)を加える必要もない、という書き方です。
表示される情報を制限したい場合は、nosnippet・data-nosnippet・max-snippet(=スニペットを出さない、またはその長さを制限する指定)とnoindex(=検索に載せない指定)を使うと書かれています。
自社で確かめることは3つです。インデックスへの登録はSearch ConsoleのURL検査で確かめ、スニペットを止める指定を誤って付けていないかをページのHTMLで見て、検索の技術的要件のページと照らし合わせます。そのうえで表示されるための施策は AI Overview対策 にまとめています。
SGE(=Search Generative Experience)は、Googleが2023年5月10日に、Search Labs(=Googleが新しい検索機能を試しに提供する場)の試験として始めた機能の名前です。AI Overviewsとの大きな違いは、使える人の範囲です。
図6:SGEとAI Overviewsの違いは、使える人の範囲にある。
拡大図6:SGEとAI Overviewsの違いは、使える人の範囲にある。
閉じる 出所:GMO AI検索ラボ 2023年5月10日のGoogleのブログによると、SGEはSearch Labsに登録した人が使う試験でした。始めた時点の対象は米国の英語で、使える場所はパソコンのChromeとGoogleアプリです。
AI Overviewsは、Googleが2024年5月14日のブログで、米国のすべての人へ展開を始めると発表した機能です。同じブログは、それまでにAI OverviewsがSearch Labsの試験の中で数十億回使われたと書いています。
2つのブログは、どちらも主な情報の要約をリンクとともに示す機能として説明しています。ただし、SGEの名前をAI Overviewsへ改めたと書いた公式の文は見当たりません。上位に出る媒体の1件が書く「SGEの正式公開版」という言い方は、媒体の側の説明です。
AI Overviewsが出る検索では、読み手はリンクの一覧より先に要約を読みます。Web担当者が次に確かめるのは、Search Console(=Googleが無料で出している、検索での表示回数やクリック数を見る道具)の数字です。
図7:公式の説明は、自社の記録で確かめる項目にして持っておく。
拡大図7:公式の説明は、自社の記録で確かめる項目にして持っておく。
閉じる 出所:GMO AI検索ラボ GoogleのAI機能についてのドキュメントは、AI OverviewsやAIモードに表示されたサイトも、検索タイプが「ウェブ」のパフォーマンス レポートに含まれると書いています。AI Overviewsの分だけを分けて見る方法は、このドキュメントに書かれていません。
公式の説明に書かれていることの1つめは、要約にリンクが付くことです。英語の公式ページの定義には「with links so you can easily explore more on the web」という語が入っていて、ウェブでさらに調べられるようにリンクを添える設計です。
2つめは、AI Overviewsから会話へ移る流れが公式に書かれていることです。AIモードの回答にもウェブリンクが添えられるので、会話の中で自社のページがリンクとして示されるかも、画面を開いて確かめます。
クリックについては、Googleが2024年5月14日の英語のブログで、AI Overviewsに含まれるリンクは、同じ検索で通常の結果として出た場合よりクリックされると書いています。比べた数値は示されておらず、Google自身の説明です。
自社の流入が落ちたかどうかは、AI Overviewsが出る検索語の表示回数とクリック数の推移を、Search Consoleで比べて確かめます。詳しい測り方は AI検索の計測 にまとめています。
施策の全体像と、公式が「する必要のない」と書いていることは AIO対策とは が持っています。構造化データやクロールの整え方から入りたい場合は テクニカルSEOの整え方 へ進んでください。
AI Overviewsは、Google検索の結果ページに出るAI生成の要約と、その根拠へのリンクです。日本語のヘルプでは「AI による概要」と呼ばれ、日本の媒体はAIOと略します。ただしAIOは、AIの回答に自社のページを出す取り組みを指すこともあります。
AIモードとの関係は、日本語のヘルプが1文で書いています。AI Overviewsでできることを、より高度な推論と対話方法によって拡張したものだ、という書き方です。要約から会話の形で質問を重ねられる点が、2つの機能の違いです。
ただし同じAIモードを、英語の公式ページは試験運用の機能として紹介していて、日本語のヘルプにその語は出てきません。社内で説明するときは、どちらの記述を見て話しているのかを添えておくと、あとから食い違いません。
SGEは、Search Labsに登録した人が使う試験の名前でした。AI Overviewsは、米国から順に、すべての人へ広げられた機能です。
表示については、生成AIが特に有用だとシステムが判断した場合に出る、と書かれています。判断の基準は公開されておらず、出なかったからといって不具合とは限りません。
次に読む記事は、目的によって分かれます。表示されるための施策は AI Overview対策 に、施策の全体像は AIO対策とは にまとめています。測り方から入りたい場合は AI検索の計測 へ進んでください。
自社のサイトでどこから手を付けるか迷う場合は、お問い合わせからご相談ください。
Google検索で出てくるAIは何ですか。 英語の正式名称はAI Overviewsで、日本語のヘルプでは「AI による概要」と呼ばれています。主な情報と関連リンクが記載されたAI生成のスナップショットが表示される、というのが公式の説明で、日本の媒体はこれをAIOと略すことがあります。
Google検索でAIが出てこないのですが。 AI Overviewsが出る検索と出ない検索があります。日本語のヘルプは、生成AIが特に有用であるとシステムが判断した場合に表示されると書き、さまざまな情報源からの情報を迅速に提供できる場合を例に挙げています。判断の基準を並べた記述はありません。
グーグルのAI検索は無料でできますか。 はい、有料のプランに入らなくても使えます。AI Overviewsは対象の国と言語のすべてのユーザーに提供されているとヘルプに書かれ、AIモードの提供状況の節にも有料プランの条件はありません。有料のGoogle AI Plus・Pro・Ultraが条件になるのは、AIモードでGemini 3 Proを英語で使う場合です。
GoogleのAIモードの使い方は。 google.com/ai を開くか、Google検索の画面のAIモードのボタン、Googleアプリのホーム画面のAIのアイコンから開きます。AI Overviewsの要約から、そのままAIモードの会話へ移ることもできると、日本語のヘルプは書いています。
AI OverviewとAI Overviewsのどちらの表記が正しいですか。 英語の公式ページの表記はAI Overviewsで、複数形です。日本の媒体では単数形のAI Overviewも使われていますが、この記事では公式ページに合わせて複数形で書いています。