LLMOはLarge Language Model Optimizationの略で、日本語では「大規模言語モデル最適化」と訳されます。ChatGPTやGeminiのように大規模言語モデル(LLM=大量の文章で学習し、文章を作るAIのモデル)を使ったサービスが返す回答の中で、自社の名前やページが取り上げられるように行う対策を指します。
MicrosoftはBingの公式ブログに2026年2月12日に載せた記事で、GEOを、ページの内容がAIの回答の体験にどう関わるかを理解する取り組みと説明しています。原文は「the practice of understanding how content participates in AI-driven experiences」です。
Googleの公式ドキュメント「Optimizing your website for generative AI features on Google Search」(最終更新2026年7月10日)にも、この2つの略語が出てきます。ここではAEOとGEOをまとめて紹介し、AI検索での見え方を良くする取り組みを指す語だとしたうえで、2つの違いには触れていません。支援会社の提案書にこれらの略語が出てきたときは、どの説明を指して使っているのかを先に聞くと、提案の範囲をそろえて比べられます。
略語正式名称公式の説明説明している会社と日付LLMOLarge Language Model Optimization見当たらないdevelopers.google.com・blogs.bing.com・learn.microsoft.com のサイト内検索で確かめた範囲では無し(2026年9月19日)AIOAI Optimization見当たらないMicrosoft Advertisingの2025年10月8日の記事が、GEO・SEOと並べて語として使っているAEOAnswer Engine Optimization役割の説明があるMicrosoft Advertisingの2026年5月20日の記事。GoogleはGEOとまとめて紹介し、違いに触れていないGEOGenerative Engine Optimization定義の文があるBingの公式ブログの2026年2月12日の記事。Microsoft Advertisingの2026年5月20日の記事は、レビューと第三者の推薦で信頼を得る取り組みとして説明4つの略語の正式名称と、公式の説明があるかどうか。出典:Bingの公式ブログ(2026年2月12日)、Microsoft Advertisingのブログ(2025年10月8日・2026年5月20日)、Google 検索セントラル「Optimizing your website for generative AI features on Google Search」(2026年9月19日時点)
Google:Search Console(=Googleが出しているサイト運営者向けの管理画面)に「Generative AI performance report」がある。生成AIの機能での表示を見るレポートで、2026年8月31日までに世界中のサイトへ広げた。AI OverviewsとGoogle AIモードで自社のリンクが表示された回数を見られる
Google自身のAI Overviewsについては、公式ドキュメント「AI features and your website」に記述があります。AI Overviewsが出た検索結果のページからのクリックは質が高い(=訪問した人がサイトに長く留まりやすい)と、Googleは書いています。何と比べて質が高いのかは、原文に書かれていません。比べた対象が書かれていないため、この1文は社内でAI検索への対策を提案するときの根拠には使えません。数として示せるのは、Bing Webmaster ToolsとSearch Consoleの2つの管理画面で見られる表示回数と引用数です。
検索の経路について、Microsoftは、Bingの公式ブログの2026年2月12日の記事「Elevating the Role of Grounding on the AI Web」で説明しています。検索して見つけた情報を回答の根拠として与える仕組みを、Microsoftはグラウンディングと呼んでいます。AIを最新の信頼できる情報につなぐことで、モデルが学習していない範囲まで答えが踏まえられるようにする仕組みだという説明です(原文は「the world beyond the model's training」)。グラウンディングという語は、Google 検索セントラルの「Google の一般的なクローラーの一覧」でもGoogle-Extendedの説明に使われており、Microsoftだけの語ではありません。
Googleは、AI OverviewsとGoogle AIモードが「query fan-out」という手法を使うことがあると、公式ドキュメント「AI features and your website」に書いています。1つのプロンプトを小さな検索語に分け、関連する複数の検索をまとめて行う手法です。回答の根拠になるページは、利用者が入力したプロンプトの語だけで探されるとは限りません。どの検索語に分けられたかは、このページに書かれていません。
学習と検索の違いは、事業者が動かせる範囲の違いにもなります。学習は、モデルを作る会社が行う工程で、学習データには締め切り(training data cutoff=学習に使うデータを集め終えた時点)があります。検索の経路では、プロンプトを受けてから検索が行われ、その結果に自社のページが入っていれば、回答の根拠として使われる可能性があります。
学習と検索の経路の違いを表で見る(いつ起きるか・事業者が動かす手段・結果を確かめられるか)
経路いつ起きるか事業者が動かす手段結果を確かめられるか学習モデルを作るとき。モデルごとに学習データの締め切りがあるrobots.txtで、学習用のクローラーとプロダクトトークンを許可するか断るかを選ぶ確かめられない。どのページが学習に使われたかを調べる手段の案内が、各社の公式ページに見当たらない検索利用者がプロンプトを入力したときChatGPTではOAI-SearchBot(=ChatGPTの検索の回答にサイトを出すためのクローラー)を許可する。Googleでは索引に登録し、抜粋付きで表示できる状態にする確かめられる。Search ConsoleとBing Webmaster Toolsで、表示回数と引用数を見られる大規模言語モデルが答えを作る2つの経路。経路の分け方は、各社の公式ドキュメントの記述を当記事が整理したもの。出典:OpenAI「Overview of OpenAI Crawlers」、Google 検索セントラル「AI features and your website」、Search Console ヘルプ、Bing Webmaster Blog(2026年9月19日時点)
OpenAIは開発者向けのドキュメント「Overview of OpenAI Crawlers」で、検索のための取得にOAI-SearchBot、学習のための取得にGPTBotという別の名前を使っています。OAI-SearchBotは、ChatGPTの検索の回答にウェブサイトを表示するために使うクローラーです。同じページには、ChatGPTの広告として出すページの安全を確かめるOAI-AdsBotもあり、集めたデータは学習に使わないと書かれています。OAI-AdsBotを断ったときに何が起きるかは、このページに書かれていません。
Anthropicのクローラーの説明は、サポートページ「Does Anthropic crawl data from the web, and how can site owners block the crawler?」にあります。最終更新は2026年4月7日で、3つのクローラーの用途を分けて説明しています。ClaudeBotはモデルの学習に役立つ可能性のあるウェブの内容を集め、Claude-SearchBotは検索結果の質を上げるためにウェブを巡回します。Claude-Userは、利用者がClaudeにプロンプトを入力したときにウェブサイトへアクセスすることがあります。
OpenAIの「Overview of OpenAI Crawlers」は、GPTBotとOAI-SearchBotを拒否したときに何が起きるかを、別々の文で書いています。学習のための取得にあたるGPTBotを拒否すると、そのサイトの内容を生成AIの基盤モデル(=さまざまな用途の土台になる大規模なモデル)の学習に使わないでほしいという意思表示になります。同じページは、それぞれの指定は互いに独立しており、OAI-SearchBotを許可して検索の回答に出しながら、GPTBotを断って学習に使わせないこともできると書いています。
Anthropicも、Claude-SearchBotを止めると、利用者の検索結果でのサイトの見え方と正確さが下がることがあると書いています。原文は「may reduce your site's visibility and accuracy in user search results」です。Claude-Userを止めた場合は、利用者の依頼による検索で見えにくくなることがあるとしています。
GoogleのAI機能とは、AI OverviewsとGoogle AIモードの2つです。補足のリンク(=回答の根拠として添えられるリンク)として自社のページが表示される条件を、Googleは公式ドキュメント「AI features and your website」で説明しています。このページの最終更新は2025年12月10日です。資格(eligible)を得る条件は2つで、ページがGoogle検索の索引に登録されていることと、抜粋付きで表示できる状態(=nosnippetを付けていない状態)にあることです。これは表示の候補になるための最低条件で、満たしても表示されるとは限りません。
AI OverviewsやGoogle AIモードに表示されるために、追加の要件も特別な最適化も要らない、という1文です。同じページは続けて、新しい機械可読のファイルも、AI向けのテキストファイルも、マークアップも作る必要は無いと書いています。schema.org(=ページの意味を機械に伝えるための共通の書き方)の構造化データにも、AI機能のために足す特別なものは無いという説明です。
検索での表示を絞る手段として、同じページは次の4つの指定を挙げています。
nosnippet(そのページの抜粋を出させない)
data-nosnippet(ページの一部だけ抜粋を出させない)
max-snippet(抜粋の長さの上限を指定する)
noindex(検索の索引に入れさせない。通常の検索結果からも外れる)
AI OverviewsとGoogle AIモードの表示だけを止める指定は、このページに挙げられていません。4つはどれもGoogle検索での表示全体を絞るもので、AI Overviewsへの表示を止めると、通常の検索結果での抜粋や掲載も同時に絞られます。AIの回答にだけ出したくないという要望は、この4つでは満たせません。
SEOとLLMOの対象・目的・測れる指標の違い。出典:Google 検索セントラル「AI features and your website」、Search Console ヘルプ「Generative AI performance report (Search)」、Bing Webmaster Blog(2026年9月19日時点)
表示回数(Search ConsoleのGenerative AI performance report)、引用数(Bing Webmaster ToolsのAI Performance)
公式の管理画面では測れない指標
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言及数、ChatGPT・Claude・Geminiの回答での表示回数
横にスクロールできます
SEOとの違いは、この表の対象・目的・測れる指標の3つの軸で比べています。
Google検索のAI機能に向けたLLMO対策の方法
Google検索のAI機能に向けた方法は、Googleの公式ドキュメント「Optimizing your website for generative AI features on Google Search」にあります。最終更新は2026年7月10日で、勧めていることと要らないとしていることを分けて書いています。
項目事業者が動かせるか根拠学習に使わせるか使わせないか動かせるOpenAIはGPTBot、AnthropicはClaudeBot、GoogleはGoogle-Extendedをrobots.txtで断れると書いている。GoogleのGeminiは、学習とグラウンディングが同じ指定学習データに実際に入ったか確かめられないどのページを学習に使ったかを調べる手段の案内が、各社の公式ページに見当たらない検索の回答に載る資格動かせるGoogleは、索引への登録と抜粋付きの表示を候補の条件としている。OpenAIはOAI-SearchBotの許可、AnthropicはClaude-SearchBotの許可が検索での表示に関わると書いている検索の抜粋だけを出させないこと動かせるGoogleのnosnippetで抜粋を止められる。ページそのものは検索結果に残る検索の結果からページを外すこと動かせるGoogleのnoindexで索引から外せる。通常の検索結果からも外れる候補の中からどのページを選ぶか動かせない提供元のシステムが選ぶ。Googleは、AI機能のための特別な最適化は要らないと書いている事業者から動かせるものと動かせないもの。出典:OpenAI「Overview of OpenAI Crawlers」、Google 検索セントラル「AI features and your website」・「Google の一般的なクローラーの一覧」、Anthropic サポート(2026年9月19日時点)
LLMOの効果を測るには、AIの回答の中で自社がどれだけ言及され、どれだけ引用されているかを続けて記録します。記録する単位は、自社の製品やサービスを探す人が入力しそうなプロンプトです。何件をどの頻度で記録するかを決めた公式の目安はありませんが、計測ツールの側には目安があり、Semrush AI Visibilityは1ドメインあたり25件のプロンプトを毎日追跡すると料金ページに書いています。対策を始める前に、まず現状を記録しておくと、あとで変化を比べられます。
「言及」と「引用」の違い
言及とは、AIの回答の文中に、社名や製品名が名前として出てくることです。引用とは、AIが回答の根拠として自社のページを使い、出典のリンクとして示すことです。Bing Webmaster ToolsのAI Performanceが数える「citations」は、AIの回答の中で出典として表示された回数で、引用にあたります。Search ConsoleのGenerative AI performance reportが数える「表示回数」も、AI OverviewsとGoogle AIモードで自社のサイトへのリンクが表示された回数なので、引用にあたります。2つは同じ引用を別の提供元の画面で数えたもので、足し合わせられる数ではありません。
AI OverviewsとGoogle AIモードだけを見るときは、Generative AI performance reportを使います。このレポートのヘルプに載っている指標は表示回数だけで、ページ・国・日付・デバイスごとに分けて見られます。日付は日・週・月の単位でまとめられます。表示回数は、AI OverviewsとGoogle AIモードで自社のサイトへのリンクが利用者に表示された回数で、リンクの表示を数えたものです。
効果が出るまでの期間について、各社の公式ドキュメントに数字はありません。OpenAIは「Overview of OpenAI Crawlers」に約24時間、Perplexityは最大24時間と公式ドキュメントに書いています。これはrobots.txtの変更がクローラーに反映されるまでの時間で、LLMO対策の効果が出るまでの時間とは別のものです。
不要にはなりません。Googleは公式ドキュメント「Optimizing your website for generative AI features on Google Search」に書いています。Google検索から見れば、生成AIの検索に向けた最適化は検索体験に向けた最適化であり、SEOのままだという1文です。Google検索のAI機能に向けては、いまのSEOを続けることが前提です。Google検索の外にあるChatGPTやClaudeでは、検索用のクローラーを許可することが加わりますが、これはrobots.txtの指定で済む作業です。
Google検索に向けては必須ではありません。Googleは公式ドキュメント「AI features and your website」に書いています。生成AIの機能を含むGoogle検索に出るために、AI向けのテキストファイルやMarkdownのファイルを作る必要は無く、Google検索はそもそもそれらを使っていないという記述です。