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LLMOとSEOの違い|GoogleはAI検索の最適化もSEO

LLMOとSEOの違いを、GoogleとマイクロソフトとOpenAIの公式ドキュメントの原文で解説します。Googleは、Google検索のAI機能に出るための追加の要件は無く、SEOと同じやり方でよいと書いています。Google検索のAI機能については、違いは整える作業ではなく、測る対象にあります。

支援会社から「LLMOはSEOとは別です」と言われ、来期の予算を分けるかどうかを決める場面があります。社内で使う呼び名も、LLMO・AIO・AEO・GEOと分かれています。

LLMOは、生成AIの回答に自社の名前やページを出すための仕事を指す語です。ただしGoogleは、Google検索のAI機能に出るための追加の要件は無く、SEOと同じやり方でよいと書いています。

この記事では、LLMOとSEOの違いと、答えの返し方をご紹介します。あわせて、SEOをやめてよいのか、4つの語の使い分け、着手の順番と測る対象の決め方も並べます。

1. LLMOとSEOの違い

LLMOとSEOの違いは、測る対象にあります。SEOは検索結果の一覧で上位に出てクリックされることを目指し、LLMOは生成AIの回答で自社の名前が挙がることや、引用元として挙げられることを目指します。

図1:整える作業は重なっていて、分かれるのは何を数えるかである。

Google検索のAI機能では、整える作業は同じで測る対象が変わる
Google検索のAI機能では、整える作業は同じで測る対象が変わる

図1:整える作業は重なっていて、分かれるのは何を数えるかである。

出所:GMO AI検索ラボ

SEOとLLMOは、どちらも自社の情報を探している人へ届けるために行います。目指すものは違いますが、Googleの公式ドキュメントを読むと、Google検索のAI機能については整える作業が共通しています。

Google 検索セントラル(=Googleがサイトの運営者に向けて出している公式の案内)には、「AI features and your website」というページがあります。Google検索のAI機能とサイトの関わりを扱うページで、最終更新は2025年12月10日です。Google検索のAI機能は、AI Overviews(=検索結果の画面に出る、生成AIが書いた要約)と Google AIモード(=比較や詳しい分析が要るプロンプトに、Google検索の中でAIが答える機能)の2つです。Googleはこのページで、AI Overviews や Google AIモードに出るための追加の要件は無く、特別な最適化も必要ないと書いています。同じページには、Google検索の全般と同じ基本的なSEOのベストプラクティスを、AI機能にも当てはめてよいとあります。

Googleの書き方に沿えば、Google検索のAI機能に向けたLLMOは、SEOの外側にある別の作業ではありません。ただし、この記述が及ぶのはGoogle検索のAI機能までです。ChatGPTのような他社の生成AIは、この記述の範囲に入りません。他社の生成AIで何が違うのかは、第3章「LLMOはSEOを代替するのか?共存の可能性」と第5章「結局、何をすればいいのか——着手の優先順位」で扱います。

SEOでは、サイトの運営者が検索結果の順位とクリックを見てきました。生成AIの回答は1つの文章で返るので順位の並びが無く、サイトの運営者は、回答に出た回数や引用された回数を見ます。この2つを公式に数えられるのは、Google検索のAI機能についてはSearch Console、マイクロソフトの検索エンジンBingについてはBing Webmaster Toolsです。ChatGPTなど他社の生成AIには、公式の計測がありません。この記事では、マイクロソフトの公式ブログを、検索についてはBing Search Blog、サイトの運営者向けの案内はBing Webmaster Blogと呼び分けます。SEOとLLMOを5つの軸で並べます。

出典:Google 検索セントラル「AI features and your website」、Search Console ヘルプ、Bing Webmaster Blog(2026年9月19日時点)。注:出る場所・利用者の動き・測る対象の行は、公式の記述ではなくこの記事の整理である。整える作業のLLMO列は、Google検索のAI機能についてのGoogleの記述による。測る対象の「回答に出た回数」は、自社へのリンクが回答に表示された回数を1と数え、「引用された回数」は、回答の中で自社のページが引用元として挙げられた回数を1と数える。Search Consoleの生成AIのパフォーマンス レポートが数えるのは、AI Overviews と Google AIモードでの表示回数である。Bing Webmaster ToolsのAI Performanceは、2026年2月10日に公開プレビューとして提供が始まった機能で、数えるのは Microsoft Copilot・BingのAIの要約・一部の提携先での引用の回数である

軸SEOLLMO
出る場所検索結果の一覧生成AIが返す回答の本文
利用者の動き一覧から開くページを選ぶ回答を読み、足りなければ引用元として挙げられたページを開く
整える作業検索で見つかる状態を保つ検索で見つかる状態を保ち、SEOと同じやり方を続ける
測る対象順位・表示回数・クリック回答に出た回数・引用された回数・そこからの流入
公式の計測Search Console(=Googleがサイトの運営者に出している検索の分析ツール)の検索パフォーマンスSearch Consoleの生成AIのパフォーマンス レポートと、Bing Webmaster Tools(=マイクロソフトがサイトの運営者に出している管理ツール)のAI Performance

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表の「公式の計測」から始めるなら、最初に開くのはSearch Consoleの生成AIのパフォーマンス レポートです。このレポートが数えるのは、AI OverviewsとGoogle AIモードで自社へのリンクが表示された回数です。流入の数え方の制約は第3章「LLMOはSEOを代替するのか?共存の可能性」で、測る対象の決め方は第6章「言葉を決める前に、測る対象を決める」で扱います。

2. AI検索と従来の検索の、答えの返し方の違い

AI検索と従来の検索の違いは、プロンプトに対して返すものにあります。検索エンジンがページ単位で候補を並べて返すのに対し、生成AIは集めた材料を1つの回答の文章にまとめて返します。

図2:成果の見方は、順位とクリックから、回答や引用への貢献へ広がる。

検索エンジンは一覧を返し、生成AIは1つの回答を返す
検索エンジンは一覧を返し、生成AIは1つの回答を返す

図2:成果の見方は、順位とクリックから、回答や引用への貢献へ広がる。

出所:GMO AI検索ラボ

返り方の違いを、作例で示します。「会計ソフト 中小企業 比較」とGoogle検索に入力すると、従来の一覧の部分には比較記事や製品のページが並びます。同じ画面にAI Overviewsが出る場合もあります。ChatGPTに「従業員30人の会社に合う会計ソフトを教えて」と送ると、候補を挙げた1つの文章が返ります。

では、Google検索のAI機能は、回答の材料をどこから集めるのでしょうか。答えは、Google 検索セントラルの「Optimizing your website for generative AI features on Google Search」にあります。このページの最終更新は2026年7月10日で、生成AI機能が使う技術のうち、次の2つに名前を付けて説明しています。ChatGPTなど他社の生成AIの材料の集め方は、この記述の範囲に入りません。

  • RAG(Retrieval-Augmented Generation=回答を作る前に、検索で材料のページを取ってくる方式):Googleの検索のインデックス(=Googleが集めて保存しているページのデータ)を使います。そこから、関連していて内容が最新のページを取ってきます。
  • クエリファンアウト(Query fan-out=1つのプロンプトから、関連する複数の検索を同時に作る方式):1回の入力に対して検索が複数走るので、利用者が打っていない語での検索でも、自社のページが材料に選ばれることがあります。

つまり、Google検索のAI機能が材料にするのは、Googleが持つ検索のインデックスです。サイトの運営者が整えるのは自社のページで、そのページがインデックスに入っていることが、材料に選ばれる前提になります。

Googleは、AI Overviews のある検索結果の画面からのクリックについて、質が高く、利用者がサイトにより長く留まりやすいと書いています。何と比べて質が高いのかは、この文には書かれていません。自社のサイトで同じことが言えるかどうかは、確認できません。Google検索のAI機能からの流入は検索全体の流入に混ざるので、GA4(=Googleのアクセス解析ツール)でもAI機能の分だけを取り出せないためです。

答えの返し方が変わると、成果の見方も変わります。マイクロソフトは、AIを前提とした検索での成果の見方を、Bing Search Blogの記事に次のように書いています。

In an AI-first world, visibility is no longer defined only by rankings or clicks. It's about how content contributes to answers, citations, reasoning, and ultimately, outcomes.

出典:Bing Search Blog「Elevating the Role of Grounding on the AI Web」(2026年2月12日公開)(新しいタブで開く)

AIを前提とした世界では、見え方はもはや順位やクリックだけで定義されず、コンテンツが回答・引用・推論、そして最終的な成果にどう貢献するかが問われる、という書き方です。この訳文の「推論」は原文の reasoning です。推論への貢献をどう数えるかは、この記事では扱いません。Bing Webmaster ToolsのAI Performanceが数えるのは引用の回数で、推論への貢献ではないためです。

Googleの2つのページは何を整えるかを述べ、Bing Search Blogのこの記事は何を成果と見るかを述べています。整える作業について、この3つの文書に反対のことは書かれていません。Google検索のAI機能に向けて何をするかはGoogleの記述を、成果として何を数えるかはマイクロソフトの記述を使い分けます。

生成AIが答えを作る経路には、学習と検索の2つがあります。この記事でいう「整える作業はSEOと同じ」は、検索の経路についての話です。学習の経路は、ページを生成AIのモデルの学習に使うかどうかの話です。GoogleはGoogle-Extended、OpenAIはGPTBotという、robots.txtに書くクローラーの名乗り(=読みに来たプログラムが自分を何と名乗るかの文字列)で、これを扱っています。この記事は検索の経路だけを扱うので、学習の経路の設定は変えません。検索の経路のクローラーの設定は第5章「結局、何をすればいいのか——着手の優先順位」で扱い、2つの経路の流れはLLMOとはで解説しています。

3. LLMOはSEOを代替するのか?共存の可能性

結論から言えば、LLMOはSEOを代替しません。SEOをやめる形ではなく、SEOを続けたうえで測る仕組みを足す形になります。根拠は、このあとに引くGoogleの原文です。ただし、ChatGPTやPerplexity、Claudeの検索には、Googleの記述は及びません。

図3:切り替えではなく、いまのSEOを続けることが前提に置かれている。

GoogleはSEOをやめる理由を書いていない
GoogleはSEOをやめる理由を書いていない

図3:切り替えではなく、いまのSEOを続けることが前提に置かれている。

出所:GMO AI検索ラボ

3社は、検索用のクローラー(=ページを自動で読みに来るプログラム)について、公式ドキュメントにそれぞれ次のように書いています。OpenAIは、OAI-SearchBotを止めたサイトはChatGPTの検索の回答に出ないとし、ただし navigational links としては出ることがあると添えています。Anthropicは、Claude-SearchBotを止めると、検索の結果でのサイトの見え方と正確さが下がりうるとしています。Perplexityは、PerplexityBotを検索結果にサイトを出してリンクするために使うと書いていますが、止めた場合にどうなるかは書いていません。

Googleは、生成AIの検索に向けた最適化の案内「Optimizing your website for generative AI features on Google Search」を出しています。この案内は、AEO(Answer Engine Optimization)とGEO(Generative Engine Optimization)という呼び名に触れたうえで、次のように書いています。2語の意味と使い分けは、第4章「LLMO・AIO・AEO・GEOの違いを比較」で扱います。

From Google Search's perspective, optimizing for generative AI search is optimizing for the search experience, and thus still SEO.

出典:Google 検索セントラル「Optimizing your website for generative AI features on Google Search」(最終更新2026年7月10日)(新しいタブで開く)

Google検索の立場から見れば、生成AIの検索に向けた最適化は検索体験に向けた最適化であり、したがって依然としてSEOである、という書き方です。同じページは、SEOのベストプラクティスが引き続き有効な理由として、Google検索の生成AI機能が、検索の中核にある順位付けと品質の仕組みに根ざしていることを挙げています。

Google 検索セントラルのページ「AI features and your website」は、AI機能に出る条件を挙げています。ページがインデックスされ、スニペット(=検索結果に出る、ページの抜粋文)付きでGoogle検索に表示できる状態であることです。SEOをやめて検索で見つからない状態になれば、Google検索のAI機能にも出られません。

Search Consoleでは、AI機能に出たサイトへの流入は検索全体の流入に含まれ、検索パフォーマンスのレポートの「ウェブ」の中に入ります。このため、Google検索のAI機能からのクリックは、SEOのクリックと分けて数えられません。一方、AI Overviews と Google AIモードで自社へのリンクが表示された回数は、Search Consoleの生成AIのパフォーマンス レポートで別に見られます。このレポートは2026年8月31日に世界のすべてのサイトへの公開が終わり、いまはどのサイトでも開けます。数えるのは表示回数だけで、クリックは含みません。

では、いまSEOに使っている費用を減らしてまで、LLMOに予算を回すべきでしょうか。Google検索のAI機能に向けては、整える作業がSEOと重なるので、SEOとLLMOの予算を別々に積むと、同じ作業に二重で費用を払うおそれがあります。

予算を分けるなら、費目で分けます。ページの制作や技術的な修正はSEOの予算に入れ、LLMOの予算には、生成AIの回答での見え方を測る費用を置きます。プロンプトを生成AIへ送って回答を記録する作業の人件費や外注費と、計測の道具の月額がこれに当たります。ChatGPTなど他社の生成AIに向けては、検索用のクローラーの設定を確かめる作業も加わります。道具の月額がいくらになるかは、第6章「言葉を決める前に、測る対象を決める」の表に社名と金額を並べます。SEOを続けて足元の流入を守りながら、測る費用を足すのが、無理のない順番だと考えられます。

4. LLMO・AIO・AEO・GEOの違いを比較

LLMO・AIO・AEO・GEOの4つの語は、定義がそろっていません。支援会社の記事では、4語の使い分けの結論が記事ごとに違います。4語の意味そのものは公式に定められていないので、ここでは、検索エンジンの側の記述と、その語を実際に使っている例を表に並べます。

図4:記述がある語と無い語を分けて見る。呼び名からは支援の中身を読み取れない。

GoogleはAEOとGEOを同じ文で挙げ、マイクロソフトにも定義がある
GoogleはAEOとGEOを同じ文で挙げ、マイクロソフトにも定義がある

図4:記述がある語と無い語を分けて見る。呼び名からは支援の中身を読み取れない。

出所:GMO AI検索ラボ

LLMOとAIOの2語は、Googleの公式ページにも、Bing Search Blogの記事にも出てきません。

4つの略語の違いを表で見る(略語と正式名称・検索エンジンの側の記述・この語を使っている例)

略語(正式名称)検索エンジンの側の記述この語を使っている例GEO(Generative Engine Optimization)Googleが、AEOと同じ文で、AI検索での見え方を高める仕事を指す語として挙げている。マイクロソフトはBing Search Blogで「コンテンツがAIによる体験にどう関わっているのかを理解する仕事」と定義している2023年11月16日に公開された論文「GEO: Generative Engine Optimization」(arXiv:2311.09735)が使っている。マイクロソフトのBing Search Blog(2026年2月12日公開)より先であるAEO(Answer Engine Optimization)Googleが、GEOと同じ文で、AI検索での見え方を高める仕事を指す語として挙げている。GEOとの違いには触れていないSpeee Marketing Insights(株式会社Speeeのオウンドメディア)の記事が、自社でこの語を使うと書いているLLMO(Large Language Model Optimization)公式の記載が無いGMO TECHのサービスページ「GEO Dash! byGMO」が、「Large Language Model Optimization」の略と書いているAIO(AI Optimization)公式の記載が無いSEOマガジン(株式会社ジオコードのオウンドメディア)の記事が「AIO(AI Optimization)」と書いている出典:一次情報はGoogle 検索セントラルの2ページ、Bing Search Blog、arXiv(2026年9月19日時点)。二次情報は、Speee Marketing Insights、SEOマガジン(ジオコード)、GMO TECHのサービスページである。注:LLMOとAIOの「公式の記載が無い」は、Googleの「AI features and your website」「Optimizing your website for generative AI features on Google Search」と、Bing Search Blogの「Elevating the Role of Grounding on the AI Web」の3ページを読んだ範囲での話である。LLMOとAIOの正式名称は、二次情報での表記である。GMO TECHは、この記事を出しているAI検索ラボの運営会社GMO NIKKOと同じGMOインターネットグループの会社である

GEOについては、マイクロソフトがBing Search Blogの記事「Elevating the Role of Grounding on the AI Web」で定義を置いています。コンテンツがAIによる体験にどう関わっているのかを理解する仕事だ、という内容です。原文の語は understanding で、ページを直すことではなく、いまの関わり方を把握することを指しています。GEOという語は、それより前の2023年11月16日に、インド工科大学デリー校とプリンストン大学などの研究者が発表した論文「GEO: Generative Engine Optimization」が使っています。

この論文はGEOを、コンテンツの作り手が、生成AIの回答の中での自分のページの見え方を高めるための枠組みとしています。論文はarXiv(=研究者が論文を公開するサイト)で公開されたあと、2024年の国際会議KDD(=データマイニングの学会ACM SIGKDDの年次会議)に採録されました。

論文は、Google検索の上位5件を材料にGPT-3.5-turboで回答を作る生成エンジンを組み、手を加えないページを基準に比べています。論文の要旨は、GEOによって生成エンジンの回答での見え方が40%まで高まると書いています。この要旨の「最大40%」は、3つの方法すべての値ではなく、伸びの大きかった方法の値です。本文を読むと、出典を添える・引用文を足す・統計の数字を足すという3つの方法で、基準に対して相対で30〜40%高まったとあります。基準からの伸び幅であって、40%のページが回答に出るという意味ではありません。

見え方の指標は、回答の中でそのページに当たる語数を、出てくる位置で重み付けしたもので、サイトへの流入ではありません。Perplexity.aiでの検証では、同じ指標で最も高かったのは、論文によると引用文を足す方法の22%でした。この結果は2023年の実験の設定でのもので、いまのAI Overviews やChatGPTで同じことが起きるかは確認できていません。第5章「結局、何をすればいいのか——着手の優先順位」にこの3つを入れていないのは、このためです。

AEOやGEOをうたう外部の道具や支援会社のサービスを検討するなら、Googleは案内を1本読むよう促しています。「Google Search's guidance on using third-party SEO tools, services, and advice」です。この案内は、AI検索向けの改善を約束する道具を「AEO」や「GEO」の道具とも呼んでいます。

同じ案内は、外部の道具はGoogleの内部の順位付けのデータを持っておらず、成果を保証できないと書いています。支援会社から「LLMOはSEOとは別」と言われたときは、何を測って何を報告してくれるのかを先に聞くと、提案を比べやすくなります。

AIOの正式名称として国内の支援会社の記事が挙げているのは、AI Optimization です。Googleの機能である AI Overviews そのものは、AI Overviewsとはで解説しています。

支援会社の記事でも、呼び名はそろっていません。Speee Marketing Insightsの記事は、LLMOでは意味が狭くなりすぎるとして、自社ではAEOを使うと書いています。ENVY DESIGNの記事は、日本ではAIOや生成AI SEOの認知度が高く、アメリカではGEOが主流だと書いています。この整理には出典の付いた数字が添えられていないので、社内の判断の根拠には使わず、そういう見方があるという参考にとどめます。

4語の使い分けを定めた検索エンジンの公式ドキュメントは、この記事で開いた範囲にはありません。支援会社が使う略語から、支援の内容までは読み取れません。社内では1つの呼び名に決め、外部との打ち合わせでは相手の語に合わせれば足ります。どう決めるかの順番は、第6章「言葉を決める前に、測る対象を決める」で扱います。

5. 結局、何をすればいいのか——着手の優先順位

着手の順番は、止まっていると後ろの作業が意味を持たなくなるものから先に置きます。検索で見つかる状態を保つこと、生成AIのクローラーを止めていないかを確かめること、生成AIの回答での見え方を測ることの3つの順です。見つからないページは回答の材料にならず、クローラーを止めたままでは測っても数が伸びないためです。自社がどこから始めるかは、直近1年でSEOに人か費用を当てていたかで分けます。当てていなければSEOから始め、当てていればクローラーの確認から始めて、そのあとで測る仕組みを足します。

図5:先にSEOを止めないことから始め、そのうえで測る側を足していく。

着手の順番は、いまのSEOを続けることから始まる
着手の順番は、いまのSEOを続けることから始まる

図5:先にSEOを止めないことから始め、そのうえで測る側を足していく。

出所:GMO AI検索ラボ

まず取り組む:検索で見つかる状態を保つ

第3章「LLMOはSEOを代替するのか?共存の可能性」で挙げたインデックスとスニペットの条件を、自社のページが満たしているかどうかは、Search Consoleで確かめます。AI機能での表示は、nosnippet・data-nosnippet・max-snippet・noindex(=検索結果での抜粋や掲載を制限する指定)で調整できるとGoogleが書いています。回答に出したいページにこれらが付いていないかを、テンプレートと個別のページの両方で見て、付いていれば外します。いまのSEOを止めずに続けることが出発点になります。

Googleは、AI機能のために新しく用意しなくてよいものも、公式ドキュメントで名指ししています。

  • 新しい機械可読(=機械がそのまま読み取れる形式)のファイル、AI向けのテキストファイル(llms.txt など)、新しいマークアップ
  • AI機能のためだけに足す特別な構造化データ(=ページの意味を機械に伝えるための共通の書き方)
  • AIが理解しやすいように、1つのページの内容を細かく分けて置き直すこと
  • 生成AIの検索のためだけの、特別な書き方

1ページずつ整える手順は、AEO対策の進め方にまとめています。

次に取り組む:生成AIのクローラーを止めていないかを確かめる

ChatGPTやPerplexity、Claudeの検索には、Googleの記述は及びません。3社は、検索のためにページを読みに来るクローラーを、それぞれ公式ドキュメントで案内しています。

確かめる場所は2つあります。1つはrobots.txt(=クローラーにどのページを読みに来てよいかを伝えるファイル)です。もう1つは、ファイアウォール(=通信を通すか止めるかを判断する仕組み)やCDN(=ページの配信を中継する仕組み)の設定で、WAFはWebサイト向けのファイアウォールを指します。

OpenAIは、robots.txtでの許可に加えて、公開しているIPアドレスの範囲からの要求を許可するよう勧めています。範囲は、OpenAIが公開している searchbot.json というファイルに載っています。Perplexityも、PerplexityBotのIPアドレスの範囲を公開し、CloudflareとAWSでのWAFの設定の手引きを載せています。IPアドレスで要求を通すかどうかは、robots.txtではなくファイアウォールやCDNで設定します。設定の担当者には、robots.txtと、ファイアウォールやCDNの設定の両方で、次のクローラーを止めていないかを見てもらいます。

出典:OpenAI、Perplexity、Anthropic、Googleの公式ドキュメント(2026年9月19日時点)。注:Claudeを提供しているのはAnthropicである

サービスクローラー・指定公式ドキュメントの記載
ChatGPTOAI-SearchBot止めたサイトはChatGPTの検索の回答に出ない。ただし「navigational links」としては出ることがある。OpenAIはこの語の意味を書いていないので、回答に出た数には数えない扱いにする。robots.txtでの許可と、公開しているIPアドレスの範囲からの要求の許可を勧めている
PerplexityPerplexityBotPerplexityの検索結果にサイトを出してリンクするために使う。基盤モデルの学習には使わない。止めた場合にどうなるかは、公式の記載が無い
ClaudeClaude-SearchBot止めると、検索の結果でのサイトの見え方と正確さが下がりうる
Google検索のAI機能Googlebot(検索)/Google-Extended(学習)Googlebotへの指定は、Google検索(AI機能を含むすべての機能とDiscover)に効く。Google-Extended はGeminiの今後のモデルの学習などに使うかを管理する指定で、Google検索への掲載にも順位にも影響しない

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OpenAIは、ボットごとの設定は互いに独立していると書いています。学習に使うGPTBotを止めても、OAI-SearchBotを許可していれば、ChatGPTの検索には出られます。利用者の依頼でページを開くChatGPT-Userは、検索に出すかどうかの判定には使われないので、回答に出ることを目指すうえでは設定を確かめる必要がありません。サービスごとのクローラーへの対応は、GEO対策の進め方にまとめています。

続けて取り組む:生成AIの回答での見え方を測る

最後に、生成AIの回答に自社が出たかどうかを測る仕組みを足します。この段でやることは、月1回の記録を置く表を1つ作ることです。何を列に置くかは、第6章「言葉を決める前に、測る対象を決める」で扱います。

6. 言葉を決める前に、測る対象を決める

測る対象は、送るプロンプト、送る生成AI、回答の何を数えるかの3つで組み立てます。社内の呼び名をLLMO・AIO・AEO・GEOのどれにするかは、あとから決めて構いません。呼び名が変わっても、測る対象が決まっていれば記録は続けられます。

図6:先に決めるものと、後から変わるものを分けておく。

呼び名より先に、測る対象を決めておく
呼び名より先に、測る対象を決めておく

図6:先に決めるものと、後から変わるものを分けておく。

出所:GMO AI検索ラボ

Google検索とマイクロソフトのBingについては、生成AIの回答での見え方を測る公式の手段があります。次の表の2つです。

出典:Search Console ヘルプ、Bing Webmaster Blog(2026年9月19日時点)。注:Bing Webmaster ToolsのAI Performanceは、2026年2月10日に公開プレビューとして提供が始まった。「一部の提携先」は原文の select partner integrations で、どこを指すかは名指しされていない。Search Consoleのレポートはクリックを含まず、Search Labs(=Googleの試験中の機能)のデータも含まない

計測の手段提供元見られるもの
Search Consoleの生成AIのパフォーマンス レポートGoogleAI Overviews と Google AIモードで、サイトへのリンクが表示された回数
Bing Webmaster ToolsのAI PerformanceマイクロソフトMicrosoft Copilot、BingのAIの要約、一部の提携先の回答で引用された回数と、引用されたページ、材料の検索に使われたクエリ

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ChatGPT・Gemini・Perplexity・Claudeの回答は、この2つの手段の対象に入っていません。対象の外にある生成AIは、プロンプトを決めて定期的に送り、回答を記録して数えます。

例として、「中小企業向けの会計ソフトのおすすめは?」のようなプロンプトを20件決め、ChatGPTとGeminiに月1回送る形があります。選ぶ軸は、自社の商材を検討している人が実際に打ちそうな言い方にそろえることです。件数と頻度は、記録にかけられる手間に合わせて決めます。送ったプロンプトのうち、回答に社名が挙がった割合と、引用元に自社のページが並んだ割合を記録します。

同じプロンプトでも、送るたびに回答が同じになるとは限りません。1件を1回だけ送った結果では、偶然の違いを変化と読み違えます。回答がどれだけ振れるかを示した公式の数字は見つかっていないので、回数を重ねて確かめます。1件につき同じプロンプトを複数回(例として3回)送り、何回で社名が出たかを記録します。20件を月1回、1件あたり3回、2つの生成AIへ送ると、1か月で120回の送信になります。変化とみなす基準も先に決めておきます。例として、同じ向きの動きが3か月続いたら変化とみなす、という決め方があります。

記録した割合は、競合と並べて見ます。並べる相手は、同じプロンプトの回答に繰り返し名前が出てくる会社から3社ほど選びます。仮に、自社の割合が20%から30%に上がっても、競合が20%から50%に上がっていれば、相対的な見え方は下がっています。

プロンプトを送って数える作業は、有料の道具で自動にしたり、支援会社のサービスとして任せたりもできます。並べるのは、調べた中の一部です。生成AIの回答での自社の言及や引用を計測すると、公式サイトかニュースリリースに書いているものを選びました。料金を公開していないものは並べられないので、表から外しています。

出典:各社の公式サイトとGMOインターネットグループのニュースリリース(2026年9月19日時点)。注:行は国内の提供元から先に並べた。推奨の順ではない。税抜の記載はミエルカGEOだけにあり、ほかは税の記載なし。円とドルは換算していない。「から」の付いた金額は最低の料金。GMO NIKKOはこの記事を出しているAI検索ラボの運営会社で、GMO TECHは同じGMOインターネットグループの会社

道具・サービス提供元対象の生成AI料金と、その対象の数量(公式サイトの記載)
GMO AI最適化ブーストGMO NIKKOGoogle AI Overviews、AI Mode(=Google AIモード)、Gemini、ChatGPT、Claude「ソリューションツール」という同社のプラン名で月100,000円(最低契約12か月)。ほかの行の道具の月額に当たる。何の数量に対する額かは記載なし
GEO Dash! byGMOGMO TECHChatGPT Search、Gemini、AI Overviews同社のSEOコンサルティングに追加料金なしで標準搭載。単独では提供しておらず、単独の料金の記載もない
ミエルカGEOFaber CompanyChatGPT、Gemini、Google AIO(公式サイトの表記のまま)単一サイト(1サイト)は月49,800円(税抜)。プロンプトの数は記載なし
Ahrefs ブランドレーダーAhrefsAI Overviews、AI Mode(=Google AIモード)、Gemini、Perplexity、ChatGPT、Copilot、Claudeカスタムプロンプト(=自社で登録したプロンプトを追跡する機能)は月50ドルから。追跡できる件数の記載なし。AI可視性インデックスは月199ドルで、Ahrefsが集めた4億5,500万件のプロンプトを対象に見え方を調べる機能。自社で追跡できるのは1日83件まで
SemrushSemrushChatGPT、Perplexity、Gemini(公式サイトの記載は Google Search を含む)Starterは月199ドル(月払い。1日50件のプロンプトを追跡)
Otterly.AIOtterly.AIChatGPT、Google AI Overviews、Perplexity、Microsoft Copilot。AI Mode(=Google AIモード)・Gemini・Claudeも対象にできるLiteは月29ドル(月払い。プロンプト15件)。AI Mode・Gemini・Claudeを対象にすると追加料金
ProfoundProfoundChatGPT、Perplexity、Google AIモード、Gemini、Copilot、ClaudeなどTrialは無料(ChatGPTのみ。10件のプロンプトを1回実行)。Enterpriseは個別見積もり

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この章を終えるときに決まっているのは、送るプロンプトの一覧、送る生成AI、数える割合の3つです。3つを1枚の表にまとめ、月1回の記録を書き足す場所を先に作ります。

Google検索のAI機能からの流入は、GA4でもSearch Consoleでも検索全体の流入に混ざり、AI機能の分だけを取り出せません。分けて見られるのは表示回数までで、その先のクリックと成約は検索全体としてしか見られません。この線引きと、いま見られるものの確かめ方はAI検索の計測にまとめています。計測の道具の選び方はLLMO対策ツールに、外注するときの料金体系と費用の内訳はAIO対策の費用にまとめています。

7. LLMOとSEOの違いに関するよくある質問

robots.txtを直したら、いつから反映されますか?

OpenAIは、robots.txtの変更が反映されるまで約24時間かかると書いています。直した日を記録しておき、それより前の回答をもとに、出る出ないを判断しないようにします。Perplexity・Anthropic・Googleの反映までの時間は、この記事で開いた公式ドキュメントでは確かめていません。

Google Discoverでの生成AIの表示回数も見られますか?

Search Consoleの生成AIのパフォーマンス レポートは、Google検索が対象です。Google Discover(=検索しなくても、利用者の関心に合わせて記事を出すGoogleの機能)については、Discover版の同じ名前のレポートで表示回数を見られます。

llms.txt(=生成AIに読ませるために、サイトの要点をまとめたテキストファイル)や専用のマークアップは要りますか?

Google検索については要りません。Googleは、AI Overviews や Google AIモードに出るために、新しい機械可読のファイルもAI向けのテキストファイルも新しいマークアップも要らないと書いています。llms.txtについては、作って置いてもGoogle検索は使わず、Google検索での表示や順位に良くも悪くも影響しないとGoogleが書いています。ChatGPTなど他社の生成AIがllms.txtを読むかどうかを書いた公式の記述は、この記事で開いた範囲にはありません。分かっているのは、3社が案内しているのはrobots.txtでの指定であり、OpenAIとPerplexityはIPアドレスの範囲も公開しているという点です。

どの生成AIを意識すれば良いですか?

AI Overviews と Google AIモードには、いまのSEOがそのまま土台になります。ChatGPTにはOAI-SearchBot、PerplexityにはPerplexityBot、ClaudeにはClaude-SearchBotを止めていないかを確かめます。そのうえで、自社の顧客が使う生成AIに合わせて、測る対象を選びます。顧客がどれを使っているかは、GA4の参照元にどのサービスのドメインが出ているかと、商談の場での聞き取りの2つで確かめます。

まとめ

Google検索のAI機能では、整える作業がSEOと重なります。Googleは、生成AIの検索に向けた最適化も依然としてSEOだと書いており、SEOから切り替えるのではなく、続けることを前提にしています。

ChatGPTやPerplexity、Claudeの検索については、各社の検索用のクローラーを止めていないかを確かめます。回答での見え方は、公式の計測がある2つと、自分でプロンプトを送って記録する形の2通りで測ります。

明日から始めるなら、第5章「結局、何をすればいいのか——着手の優先順位」の1つ目です。自社のページがインデックスとスニペットの条件を満たしているかを、Search Consoleで確かめます。語の意味はLLMOとはに、1ページずつの整え方はAEO対策の進め方にまとめています。支援会社へ頼むかどうかの判断材料は、LLMOコンサルティングにあります。

執筆者紹介

上席研究員

中村 仁紀

「GMO AI最適化ブースト」のAIO/GEOコンサルタント 兼 GMO AI検索ラボ 上席研究員。生成AIに引用・推奨されるためのウェブサイトの最適化を支援します。

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