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SGEとは?今の名前とAIモードまでの変化を解説

SGEはGoogleが2023年にSearch Labsの試験として動かした生成AI検索の呼び名です。いまの名前はAI による概要とAI モードの2つに分かれています。試験運用のときから何が変わったかを、Googleの公式ブログ・検索ヘルプ・検索セントラルの記述と確認日つきでご紹介します。

社内に残っている資料や、ベンダーからの提案書に「SGE対策」という項目が載っていることがあります。ところが手元でGoogleの公式ヘルプを開いても、その語は見つかりません。

SGEはSearch Generative Experienceの略で、Googleが2023年に試験として動かした生成AI検索の呼び名です。いまGoogleが使っている名前は、AI による概要とAI モードの2つに分かれ、対応する国と言語も当時とは違います。

この記事では、次の6つをご紹介します。

  • SGEが何の略で、いつどこで始まったか
  • SGEがAI Overviewsとして米国の全員へ出た日
  • いまのGoogleの公式ページにSGEの語が残っているかどうか
  • 試験運用のときと今で変わったところ
  • 社内の資料にある「SGE対策」の読み替え先
  • SGEという語をこれからどう扱うか

1. SGEとは何か。Googleが2023年に試験運用した生成AI検索の呼び名

SGEはSearch Generative Experienceの略で、Googleが最初にこの名前を出したのは、2023年5月10日の公式ブログでした。その記事には、Search Labsでの試験としてSGEを始めること、使える場所がChrome desktopとGoogle App(AndroidとiOS)であること、対象が米国で、開始の時点では英語だけであることが書かれています。

図1:呼び名は1つだったが、いまGoogleが使う名前は役割ごとに2つへ分かれている。

SGEという1つの呼び名と、今の2つの名前
SGEという1つの呼び名と、今の2つの名前

図1:呼び名は1つだったが、いまGoogleが使う名前は役割ごとに2つへ分かれている。

出所:GMO AI検索ラボ

Search Labsが何かは、Google 検索 ヘルプに書かれています。Google 検索のユーザーに開発初期段階の新しい検索体験をテストしてもらい、フィードバックを共有してもらうためのプログラムだという説明です。はじめから全員の検索結果に出る機能ではなく、登録した人だけが試す位置づけで始まりました。

日本語での試験運用が始まったのはその年の夏で、Google Japan Blogは2023年8月30日に次のように告知しました。

本日より、国内で Google 検索の新機能として生成 AI による検索体験 (SGE -Search Generative Experience) の日本語版の試験運用を開始します。

出典:Google Japan Blog「生成 AI による検索体験 (SGE) のご紹介」(2023年8月30日・2026年9月23日確認)(新しいタブで開く)

同じ記事は、使い始めるにはSearch LabsにGoogleアカウントを登録することが要ると書いています。使える端末として挙がっているのは、デスクトップのChromeブラウザと、スマートフォンのGoogleアプリ(AndroidおよびiOS)の2つで、検索する人が自分で登録しないと画面には出てきませんでした。

当時の画面に何が出ていたかも、同じ記事に書かれています。生成AIを活用して、考慮すべき重要な情報の概要を作るという説明です。その概要の下には追加で質問できる候補が並び、概要に出た情報をさらに詳しく調べられるよう、ウェブサイトへのリンクも表示されていました。

候補や「追加で聞く」をタップすると、新しい会話モードへ移り、調べているトピックについてさらに質問できました。いまのAI モードにつながる対話の入り口は、この時点ですでに用意されていたと読めます。

2. SGEは今どうなったか。2024年5月にAI Overviewsとして米国の全員へ出た

SGEという呼び名が公式の発表から外れたのは、2024年5月14日です。同じ日の公式ブログは、AI Overviewsを米国の全員へ順次出すと書いています。あわせて、Search Labsでの試験を通じて、AI Overviewsがすでに何十億回も使われたとも書かれています。

同じ記事に、SGEとSearch Generative Experienceの語はありません。試験の名前を引き継ぐ形ではなく、AI Overviewsという名前だけで書かれています。改称そのものを告げた公式の文は、Googleの公式ブログを開いた範囲では見つかりませんでした。

日本でAI による概要が出たのはその3か月後で、Google Japan Blogは2024年8月16日に、AI による概要の利便性を日本を含む英国、インド、インドネシア、メキシコ、ブラジルの6か国へと拡大すると書きました。同じ記事には、ブラウザ版のAIによる概要に新しく右側にリンクを表示し、検索中に関連ウェブサイトをチェックする方法を加えたという説明もあります。

範囲はその後も広がり、2025年5月20日の公式ブログは、AI Overviewsが200を超える国と地域、40を超える言語で使えるようになったと書いています。試験に登録した人だけの機能から、世界のほとんどの地域で出る機能へ移った形です。

発表の日付と、出どころと、書かれていることを並べると、次のようになります。

日付と記述は、それぞれのページの原文から採った(2026年9月23日確認)。

日付出どころ書かれていること
2023年5月10日Google 公式ブログ(英語)Search Labsの試験としてSGEを開始。米国・英語のみ
2023年8月30日Google Japan BlogSGEの日本語版の試験運用を開始。Search Labsへの登録が要る
2024年5月14日Google 公式ブログ(英語)AI Overviewsを米国の全員へ順次提供。SGEの語は無い
2024年8月16日Google Japan BlogAI による概要を日本を含む6か国へ拡大
2025年5月20日Google 公式ブログ(英語)AI Overviewsが200超の国と地域、40超の言語へ

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3. いまのGoogleの公式ドキュメントに「SGE」は出てこない

いまのGoogleの公式ドキュメントに、SGEの語は残っていません。開いたページと探した語、その結果と確認日を並べます。

図2:名前を置き換えて終わりにせず、根拠にする公式ページまで開き直す。

「SGE」と書かれた資料を読み替える順序
「SGE」と書かれた資料を読み替える順序

図2:名前を置き換えて終わりにせず、根拠にする公式ページまで開き直す。

出所:GMO AI検索ラボ

3本とも本文を開いて語を探した。「見当たらない」は、そのページに記述が無かったことを指す。

開いたページ探した語結果確認日
Google 検索 ヘルプ「Google 検索の AI による概要で、情報をすばやく簡単に見つける」SGE・Search Generative Experience見当たらない2026年9月23日
Google 検索 ヘルプ「Labs で試験運用機能を試す」SGE・生成 AI による検索体験見当たらない2026年9月23日
Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」SGE・Search Generative Experience見当たらない2026年9月23日

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代わりに置かれているのが、AI による概要とAI モードという2つの名前です。Google 検索セントラルは、AI による概要を、ユーザーが複雑なトピックや質問の要点をすばやく把握できるようにし、詳細を確認するための関連リンクも提供するものと説明しています。AI モードのほうは、さらなる調査、根拠、複雑な比較が必要とされるクエリで特に便利な機能だと書かれています。

検索する人から見た現れ方も、同じヘルプに書かれています。検索結果に表示されるAI による概要により、目的の情報をすばやく簡単に見つけることができ、主な情報と関連リンクが記載されたAI生成のスナップショットが表示されるという説明です。表示されるのは、生成AIが特に有用であるとシステムが判断した場合だとも書かれています。

AI による概要そのものの説明はAI Overviewsとはに、AI モードの入り口と使い方はGoogle AIモードとはにまとめています。この記事は、SGEという語からそちらへつなぐところまでを持ちます。

4. 試験運用のときと今で何が変わったか

2023年や2024年に書かれた記事を読むときは、どこが動いたのかを先に押さえておくと読み違えません。使い始め方、対応する国と言語、リンクの出し方の3つを並べると、次のようになります。

左の列はGoogle Japan Blog(2023年8月30日)とGoogle 公式ブログ(2023年5月10日)、右の列はGoogle Japan Blog(2024年8月16日)・Google 公式ブログ(2025年5月20日)・Google 検索 ヘルプによる(2026年9月23日確認)。

観点試験運用のとき(SGE)今(AI による概要)
使い始め方Search LabsにGoogleアカウントを登録する検索結果に表示される。登録を求める記述は無い
対応する国と言語米国・英語のみ200を超える国と地域、40を超える言語
リンクの出し方概要の下にウェブサイトへのリンクを表示ブラウザ版では右側にもリンクを表示

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3つのうち、古い記事を読むときに取り違えやすいのは使い始め方です。試験運用のときは、Search LabsにGoogleアカウントを登録した人だけが画面で見られました。いまのGoogle 検索 ヘルプには登録を求める記述がなく、検索結果に表示されるものとして説明されています。

当時の記事に「登録しないと使えない」と書いてあっても、それはその時点の説明です。同じように、対応しているのが米国と英語だけだという記述も、いまの提供状況とは合いません。古い記事を社内で回すときは、書かれた日を添えておくほうが安全だと考えられます。

提供の範囲は地域や時期で動くため、手元の環境でどう見えるかは、対策キーワードをそのまま検索して画面を確かめるのが確実です。

5. 「SGE対策」と書かれた資料をどう読み替えるか

社内の資料やベンダーの提案書に「SGE対策」と書かれていても、SGEのためだけに残っている作業はありません。Google 検索セントラルは、次のように書いています。

図3:2023年8月30日の告知に書かれていた3つで、いまのAI による概要とAI モードにつながる。

試験運用のときに画面へ出ていたもの
試験運用のときに画面へ出ていたもの

図3:2023年8月30日の告知に書かれていた3つで、いまのAI による概要とAI モードにつながる。

出所:GMO AI検索ラボ

AI による概要や AI モードにコンテンツが表示されるための追加の要件はなく、別途特別な最適化を行う必要もありません。

出典:Google 検索セントラル「AI 機能とウェブサイト」(2026年9月23日確認)(新しいタブで開く)

表示を絞る指示も、従来からあるものがそのまま挙がっています。同じページは、検索に表示されるページからの情報を制限する手段として、nosnippet・data-nosnippet・max-snippet・noindexの4つを挙げています。SGEのときに足すべき新しいタグは、このページに書かれていません。

学習と根拠づけの側は、別の指定で分かれています。同じページは、Googleの他のシステムでAIトレーニングとグラウンディング(=回答の根拠として外部の情報を使うこと)を制限する場合に、Google-Extendedを確認するよう案内しています。検索での表示を絞る指示と、学習を断る指定は別のものです。

数字の見え方も分かれておらず、同じページは、AI 機能に表示されるサイトもSearch Console(=自社のサイトがGoogle検索でどう見えているかを確かめる、Googleの無料の道具)の全検索トラフィックに反映されると書いています。AI による概要での表示だけを切り出して見る方法は、このページに書かれていません。

自社のページを引用させるための施策の並べ方はGoogle AI検索の対策にまとめています。索引に載せる土台はテクニカルSEO、引用されたかどうかの測り方はAI検索の計測で扱っています。

6. まとめ。SGEはいまの名前へ読み替える

SGEは、GoogleがSearch Labsの試験として動かした生成AI検索の呼び名でした。いまGoogleが使っている名前は、AI による概要とAI モードの2つに分かれています。Googleの公式ヘルプと検索セントラルに、SGEの語はありません。

手元の資料に「SGE」とあったら、まずどちらの機能の話かを決め、検索結果に自動で出る要約の話ならAI による概要、タブを切り替えて対話する面の話ならAI モードへ置き換えます。根拠にする公式ページを開き直すところまでを1組にしておくと、あとから読む人が迷いません。

公式ページの記述は動くので、社内へ説明するときに、どのページをいつ開いたのかを添えておくと、後から読み直した人が食い違いに気づけます。自社の状況に合わせた進め方は、お問い合わせから相談できます。

7. SGEに関するよくある質問

SGEとAI Overviewsは別のものですか。

同じ流れの上にあります。2024年5月14日の公式ブログは、Search Labsでの試験を通じてAI Overviewsがすでに何十億回も使われたと書いたうえで、米国の全員へ順次出すと告知しました。ただし、その記事にSGEの語は出てきません。改称そのものを告げた公式の文は、Googleの公式ブログを開いた範囲では見つかりませんでした。

SGEはいつ終わりましたか。

試験運用の終わりを告げた公式の記述は見つかりませんでした。公式の発表からSGEという名前が外れたのは、AI Overviewsを米国の全員へ出すと告知した2024年5月14日です。Googleの公式ヘルプと検索セントラルに、SGEの語はありません。

今も「SGE」と呼んでよいですか。

Googleがいま使っている名前は、AI による概要とAI モードの2つです。SGEは2023年から2024年の試験運用を指す呼び名なので、当時の話をするときに使うのが正確です。社内の資料では、どちらの機能を指しているのかを書き添えると誤解が減ります。

SGEは日本でいつから使えましたか。

日本語版の試験運用が始まったのは2023年8月30日です。Google Japan Blogが同じ日に告知しました。使うにはSearch LabsにGoogleアカウントを登録する必要があり、対応する端末はデスクトップのChromeブラウザと、スマートフォンのGoogleアプリ(AndroidおよびiOS)でした。

SGE対策として何か特別な作業が要りますか。

要りません。Google 検索セントラルは、AI による概要やAI モードにコンテンツが表示されるための追加の要件はなく、別途特別な最適化を行う必要もないと書いています。表示を絞りたい場合は、nosnippet・data-nosnippet・max-snippet・noindexという従来からの指示を使います。

SGEとAIモードは同じものですか。

別の名前です。SGEは2023年にSearch Labsの試験として動いた機能の呼び名で、AI モードはGoogle検索の専用タブから入る対話の面です。Google 検索セントラルは、AI モードを、さらなる調査、根拠、複雑な比較が必要とされるクエリで特に便利な機能だと説明しています。

関連する出典

この記事の根拠にした一次情報(=発表元がみずから出している資料)です。

  1. Google公式ブログ: Supercharging Search with generative AI(SGEをSearch Labsで開始・2023年5月10日)(新しいタブで開く)https://blog.google/products-and-platforms/products/search/generative-ai-search/
  2. Google公式ブログ: AI Overviewsを全米公開(Google I/O 2024・2024年5月14日)(新しいタブで開く)https://blog.google/products/search/generative-ai-google-search-may-2024/
  3. Google公式ブログ: AI Overviewsを200超の国・地域、40超の言語へ拡大(2025年5月)(新しいタブで開く)https://blog.google/products-and-platforms/products/search/ai-overview-expansion-may-2025-update/
  4. Google公式ブログ: Expanding AI Overviews and introducing AI Mode(AI Mode先行導入・2025年3月)(新しいタブで開く)https://blog.google/products/search/ai-mode-search/

この記事に出てくる用語

生成AI検索
AIが対話形式で答えそのものを返す、新しい検索のかたち。
AI検索
生成AIを使って答えを導く検索の総称。
ゼロクリック
リンクを開かず、検索画面だけで完結する検索行動。

執筆者紹介

上席研究員

中村 仁紀

「GMO AI最適化ブースト」のAIO/GEOコンサルタント 兼 GMO AI検索ラボ 上席研究員。生成AIに引用・推奨されるためのウェブサイトの最適化を支援します。

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