AIチャットとは、大規模言語モデル(LLM=大量の文章を学習し、続く言葉を予測して文を作るAI)と、自然な言葉で対話しながら質問への回答・要約・文章作成・翻訳などをこなすサービスを指します。代表的なサービスはChatGPT・Gemini・Claude・Microsoft Copilotで、4つとも無料版から試せます。
社内で使うなら、どのサービスを選び、何に気をつければよいのでしょうか。4つのサービスの料金と選び方、業務で使うときの注意点を、各社の公式ページをもとに紹介します。
AIチャットは、生成AI(=文章や画像を新たに作り出すAI)を会話の画面に載せたものです。検索エンジンが「リンクの一覧」を返すのに対し、AIチャットは会話の流れを踏まえて「まとまった答えの文章」を返します。調べものの手間は、検索より少なく済む場合があります。Claudeは無料版からWeb検索を使えると公式の料金ページに記載しています。
図1:検索がリンクの一覧を返すのに対し、AIチャットはまとまった答えの文章を返す。
拡大図1:検索がリンクの一覧を返すのに対し、AIチャットはまとまった答えの文章を返す。
閉じる 出所:GMO AI検索ラボ Webサイトの問い合わせ窓口に置かれる従来のチャットボットは、シナリオ型(=あらかじめ用意した選択肢と答えをたどる方式)が中心で、用意していない質問には答えられません。AIチャットは決まった台本を持たず、初めて受けた質問にも文章を組み立てて答えます。
Googleの検索結果にも、AIが答えをまとめる機能があります。AIによる概要(=込み入った話題の要点をAIがまとめて示す機能)と、Google AIモード(=比較や込み入った質問に、AIが根拠のサイトへのリンクつきで答える機能)です。どちらも答えの出典としてWebページのリンクを添えます。Googleは、ここに出典として出る条件を、ページがインデックス(=Googleがページを登録すること)済みで、スニペット(=検索結果に出る説明文)の表示対象であることと説明し、特別な対策は要らないとしています。
文章作成:メール・企画書・記事の下書きを作る 要約:長い資料や議事録を短くまとめる 翻訳:日本語と外国語を相互に訳す 情報収集:Web検索と組み合わせて調べる コード:プログラムを書く・誤りを探す アイデア出し:企画の案や見出しの候補を挙げる AIチャットは、事実と異なる内容をもっともらしく述べるハルシネーション(=AIがもっともらしい誤答を作る現象)を起こすことがあります。答えはそのまま使わず、確かめてから使うのが安全だと考えられます。
図2:文章を書く・まとめる・調べるの3つに分けると、用途を選びやすい。
拡大図2:文章を書く・まとめる・調べるの3つに分けると、用途を選びやすい。
閉じる 出所:GMO AI検索ラボ 出典:OpenAI・Google・Anthropic・Microsoftの公式サイト(ChatGPTは2026年10月1日、ほかは2026年9月30日時点)
サービス 提供元 無料版 個人向けの有料プラン(月額) 特徴 ChatGPT OpenAI あり(GPT-5.6 Lunaで文字の対話) Go 8ドル/Plus 20ドル/Pro 100ドルから Plusから上位の推論モデルと機能の範囲が広がる Gemini Google あり(3.6 Flashと、制限つきの3.1 Pro) Google AI Plus 725円/Google AI Pro 2,900円/Google AI Ultra 14,500円(AI Proの5倍の利用上限)・32,000円(AI Proの20倍の利用上限) 有料プランはすべてGmailやGoogleドキュメントと連携 Claude Anthropic あり(Sonnet・Haiku) Pro 20ドル(年払いは月17ドル)/Max 100ドルから 無料版からWeb検索・ファイル作成・コード実行 Microsoft Copilot Microsoft あり(容量と利用の上限つき) Microsoft 365 Personal 9.99ドル・Family 12.99ドル(無料版より多いCopilotの利用量)/Premium 19.99ドル(さらに多い利用量) 有料プランはWord・Excel・PowerPoint・OutlookでCopilotを使える
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注:Geminiは円建てで、税込か税別かは公式に記載がありません。ChatGPT・Claude・Microsoftは米国向けのドル建てです。Microsoft 365はOfficeアプリ全体の契約で、FamilyのCopilotは契約者本人だけが使えます。Microsoftの旧Copilot Proは新規購入を終え、サポートは2026年8月1日に終了しました。
図3:4つとも無料版があり、有料の入り口の月額は円建てとドル建てで分かれる(2026年9月30日・10月1日時点)。
拡大図3:4つとも無料版があり、有料の入り口の月額は円建てとドル建てで分かれる(2026年9月30日・10月1日時点)。
閉じる 出所:GMO AI検索ラボ 選ぶときは、次の3点を確かめます。
図4:無料版で試し、不満が出たところだけを有料プランで埋める。
拡大図4:無料版で試し、不満が出たところだけを有料プランで埋める。
閉じる 出所:GMO AI検索ラボ 無料版でどこまで試せるか:使えるモデルと利用の上限 普段の道具と連携するか:Google Workspace(=GmailやGoogleドキュメントなどの業務用サービス群)ならGemini、Microsoft 365ならCopilot 使いたい機能が入っているか:Web検索・ファイル作成・画像生成などが、無料版と有料版のどちらで使えるか 無料版に登録し、日常の質問や下書きで使ってみます。 利用の上限・使えるモデル・連携の範囲のうち、どこに不満が出るかを見ます。 有料プランで解消するなら、月額の安い段から切り替えます。 各サービスの詳しい内容は、ChatGPTとはとGeminiとはで紹介しています。ClaudeとCopilotはClaudeとは・Copilotとはをご覧ください。サイトの問い合わせ窓口に置くチャットボットならAIチャットボットの選び方が役立ちます。作業の代行まで任せる道具との違いはAIアシスタントとはが参考になります。
AIチャットは便利な道具ですが、業務で使うには入力データと回答の正しさについてのリスクが伴います。
図5:入力データの扱いと回答の正しさの2つを、使い始める前に確かめる。
拡大図5:入力データの扱いと回答の正しさの2つを、使い始める前に確かめる。
閉じる 出所:GMO AI検索ラボ 個人向けプランでは、入力した会話がモデルの学習に使われる場合があります。たとえばAnthropicは、ClaudeのFree・Pro・Maxでは設定がオンのときに会話を新しいモデルの学習に使うとしています。Team・EnterpriseとAPIは商用の規約の対象で、この扱いに含まれません。社外秘の情報を扱うなら、学習への利用の設定を確かめ、法人向けプランの規約を読んでから使います。
数値・固有名詞・法律や医療に関わる回答は、公式の一次情報で確かめてから使う 回答に出典のリンクが付いていれば、リンク先に同じ内容が書かれているかを開いて見る 生成した文章や画像を公開・販売する前に、各サービスの利用規約で商用利用の扱いと著作権の注意を確かめる AIチャットは、無料版で試し、利用目的と普段の道具に合うサービスの有料プランへ進むのが選び方の基本です。GoogleのAIによる概要やAIモードでは、インデックス済みのページが出典になります。自社の主要なページをSearch Console(=Googleが提供する、検索での表示状況を調べる無料の道具)のURL検査ツールにかけ、インデックスに登録されているかを見るところから始めます。
ほかのAI検索と並べて比べたい場合は AI検索エンジンの比較 、AI検索の仕組みそのものは AI検索とは何か で扱っています。自社のページをAIの回答に出すところから考えたい場合は、お問い合わせが相談の窓口になります。
AIチャットは無料でどこまで使えますか。 ChatGPT・Gemini・Claude・Microsoft Copilotは無料版を公開しています。ChatGPTはGPT-5.6 Lunaとの文字の対話、Geminiは3.6 Flashと制限つきの3.1 Pro、ClaudeはSonnetとHaikuが使えます。無料版には利用の上限があり、有料プランは上限が広がります。
有料プランはいくらですか。 GeminiはGoogle AI Plusが月725円、Google AI Proが月2,900円です。ClaudeはProが月20ドル(年払いなら月17ドル)、Maxが月100ドルからです。MicrosoftはMicrosoft 365 Personalが月9.99ドル、Premiumが月19.99ドルです。ChatGPTはGoが月8ドル、Plusが月20ドルです(いずれも2026年10月1日時点)。
入力した情報は学習に使われますか。 サービスとプランによって扱いが違います。ClaudeはFree・Pro・Maxで設定がオンのときに学習に使われ、Team・Enterprise・APIはこの扱いに含まれません。業務で使う前に、各社の設定と法人向けの規約を確かめてください。
AIチャットとAI検索は何が違いますか。 AIチャットは対話しながら答えや文章を作るサービス全般を指します。AI検索は、GoogleのAIによる概要やAIモードのように、Webページを参照して出典のリンクつきで答える検索の機能です。
回答をそのまま信用してよいですか。 いいえ。AIチャットはハルシネーションにより誤った情報を答えることがあります。重要な判断に使うときは、回答に付いた出典や公式情報で確かめてください。