Grok(グロック)とは、xAIが開発した対話型AIです。X(旧Twitter)の公開投稿とWebを検索して答えられる点が特徴です。xAIは2026年2月にSpaceXの傘下に入り、公式サイトと開発者向けドキュメントの名義はSpaceXAIに変わっています。
Grokのリアルタイム性を生むのは、検索の道具(=Web検索とX検索の機能)です。道具が働かない回答は、学習済みの知識だけで作られます。Xでの発信が回答にどう関わるのかを確かめたい事業会社の担当者に向けて、回答の材料、Grok 4.7、日本から使う経路、料金、Xでの発信と回答の関係の順に解説します。
xAIの開発者向けドキュメントには、検索の道具を使わないかぎりモデルは最新の出来事を知らない旨が書かれています。知識の締め切り(=学習に使ったデータの最終時点)より後に起きたことは、検索をしないかぎり回答に出てきません。
図1:学習済みの知識に、Web検索とX検索が上積みされて回答ができあがる。
拡大 出所:GMO AI検索ラボ検索の道具は2つに分かれます。Webを検索して閲覧するweb_searchと、Xの投稿・プロフィール・スレッドを検索するx_searchです。x_searchでは対象にするアカウントを20件まで指定でき、from_dateとto_dateで調べる期間も区切れます。web_searchでは、調べるドメインを5件まで絞る、または除外する指定ができます。
道具を使うかどうかは、APIでもモデルが要求ごとに判断します。Xのヘルプセンター(2026年9月30日時点)にも、一般の利用者向けのGrokがXの公開投稿やWebを検索するかどうかを自ら判断すると書かれています。同じ質問でも、回答ごとに検索の有無と引く情報が変わる可能性があるため、自社が回答に出るかどうかは一度で判断せず、同じ質問を日を変えて何度か試して見ます。
xAIの開発者向けドキュメントは、コードを含む一般の用途にGrok 4.7を使うよう案内しており、現行の一覧の先頭に置いています。リリースノートでは、Grok 4.5が2026年7月、Grok 4.6が8月、Grok 4.7が9月の項に載っています。
図2:モデル名と検索の道具を指定し、引用付きの回答を受け取るまでの手順。
拡大 出所:GMO AI検索ラボモデル名はgrok-4.7で、一度に扱える文脈長は50万トークン(=AIが文章を区切って数える単位)です。入力はテキストと画像、出力はテキストのみで、知識の締め切りは2026年5月と案内されています。
API経由の料金は、100万トークンあたり入力2ドル、キャッシュ済み入力(=前の要求と同じ部分を再利用した入力)0.50ドル、出力6ドルで、Grok 4.6と同じ価格です。1回の要求で送るプロンプト(=モデルへの入力)が20万トークン以上になると、入力4ドル・キャッシュ済み入力1ドル・出力12ドルの単価に上がります。
検索の道具には、トークンとは別に料金がかかります。Web検索は呼び出し1,000回あたり5ドルです。X検索は呼び出しの回数ではなく取得した件数で数え、投稿1,000件あたり5ドル、プロフィール1,000件あたり10ドルです。
同じ一覧には、文脈長100万トークンのgrok-4.3も並んでいます。版の数字が小さいほうが文脈長は長く、これは誤記ではありません。版まで書かないモデル名で指定すると、その時点の安定版へ自動で切り替わるため、社内のツールでは、挙動がいつの間にか変わる点に注意が要ると考えられます。
入り口は次のとおりで、どれも同じGrokを使うための窓口です。
図3:Web・アプリ・X上のGrokのいずれから入っても、同じアカウントで続きから使える。
拡大 出所:GMO AI検索ラボ- Web:パソコンのブラウザでgrok.comを開く
- 公式アプリ:iOSとAndroidのGrokアプリを入れる
- XのGrok:Xのアプリやx.comのナビゲーションバーにあるアイコンから開く
Xのヘルプセンター(2026年9月30日時点)は、GrokがXを使える国のすべてで利用できると説明しています。日本のApp Storeでは、対応言語が日本語を含む計39言語、動作環境がiOS 17以降、年齢制限が16歳以上と表示され、提供元はX Corp.です。
xAIの製品ページ(2026年9月30日時点)によると、サインインにはXのアカウントかメールアドレスを使い、どの端末からでも続きから使えます。ヘルプセンターによると、会話履歴はまとめて削除でき、削除した会話は、安全や法令にかかわる理由がある場合を除いて30日以内にシステムから取り除かれます。業務で試す場合は、入力した内容がどの画面で消せるのかを先に確かめておくと、社内の説明がしやすくなるでしょう。
Grokは無料でも使え、課金経路は、xAIの料金ページ(ドル建て)、日本のApp Storeのアプリ内課金(円建て)、開発者向けのAPI(従量課金)に分かれます。経路によって表示される区分と金額が違うため、社内で見積もるときは根拠にした画面もあわせて残してください。
図4:同じサービスでも、見る場所によって通貨と区分の並び方が変わる。
拡大 出所:GMO AI検索ラボ出典:xAIの料金ページ(2026年9月30日時点)、xAI開発者向けドキュメントと日本のApp Store(2026年9月29日時点)。注:記載なし=その区分自体が載っていない、または内容の記載がない。実際の請求額は購入画面で確かめてください。
| 区分 | xAIの料金ページ(月額・税の記載なし) | 日本のApp Store(周期・税の記載なし) | 公式が挙げる主な内容 |
|---|
| 無料 | 0ドル | 表示なし | リアルタイムのWeb検索とX検索、音声での対話、外部サービス連携 |
| SuperGrok Lite | 記載なし | 1,500円 | 記載なし |
| SuperGrok | 30ドル | 5,000円 | 利用上限の引き上げ、画像と動画の生成 |
| SuperGrok Plus | 100ドル | 15,000円 | 1080pの動画生成、利用上限の大幅な引き上げ、混雑時の優先利用 |
| SuperGrok Heavy | 記載なし | 50,000円 | 記載なし |
| 追加の利用クレジット | 記載なし | 800円・3,000円・8,000円・15,000円 | 利用枠を追加で買う |
| API(grok-4.7) | 入力2ドル・出力6ドル(100万トークンあたり) | 該当なし | Web検索は呼び出し1,000回あたり5ドル、X検索は取得した投稿1,000件あたり5ドル・プロフィール1,000件あたり10ドル |
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事業者から見ると、Grokの特徴はXの発信が回答の材料になりうる点にあります。Xのヘルプセンター(2026年9月30日時点)には、アカウントを非公開にすると投稿は学習に使われず、利用者の質問への回答にも現れないと書かれています。公開は拾われるための必要条件にとどまり、公開したからといって、回答に載るとは限りません。
図5:公開されている投稿だけが検索の対象になり、引用の一覧に残る。
拡大 出所:GMO AI検索ラボXの設定には、Grokとのやり取りを学習に使わせるかどうかの切り替えもあります。「プライバシーと安全」から「データの共有とパーソナライゼーション」をたどると変更でき、外してもXのGrokは引き続き使えます(2026年9月30日時点のヘルプセンター)。
自社が拾われているかを数字で見る手段は、開発者向けのAPIにあります。APIは、道具で集めた情報の出典URLを回答とあわせて返します。開発の担当者がAPIから自社名を含むプロンプトを定期的に送り、APIが返す出典URLの一覧に自社のページや投稿が入るかを記録する方法で、トークン代に加えて検索の料金がかかります。
Grokは、xAI(現在の名義はSpaceXAI)の対話型AIで、現行の最上位モデルはGrok 4.7です。Xの公開投稿とWebを検索して答えられますが、検索するかどうかは回答のたびにモデルが判断します。APIでは検索が働いた回答に出典URLが付くため、出典の有無で最新の情報に基づく回答かを見分けられます。xAIの製品ページも、Webの一次情報への出典を回答に添えると案内しています。
ほかの対話AIと並べて比べたい場合はAI検索エンジンの比較、AIが検索して答える仕組みそのものはAI検索とは何かで扱っています。自社の発信をAIの回答に出すところから考えたい場合は、お問い合わせが相談の窓口になります。
Grokは無料で使えますか。
無料でも使えます。xAIの料金ページ(2026年9月30日時点)には無料の区分が月0ドルとして載り、リアルタイムのWeb検索とX検索、音声での対話が挙げられています。利用上限を上げたい場合や画像と動画の生成を使いたい場合は、SuperGrokなどの有料プランが対象です。
最新モデルは何ですか。
Grok 4.7です。xAIの開発者向けドキュメントは、コードを含む一般の用途にGrok 4.7を案内しています。文脈長は50万トークンで、知識の締め切りは2026年5月です。
運営会社はxAIですか、SpaceXAIですか。
開発したのはxAIです。xAIは2026年2月にSpaceXの傘下に入り、公式サイトと開発者向けドキュメントの名義はSpaceXAIになっています。日本のApp StoreでのGrokアプリの提供元はX Corp.です。
日本語に対応していますか。
対応しています。日本のApp Storeでは、対応言語が日本語を含む計39言語と表示されています。Xのヘルプセンター(2026年9月30日時点)も、GrokはXを使える国のすべてで利用できると説明しています。
Xアカウントが無くても使えますか。
使えます。grok.comと公式アプリには、Xのアカウントのほかメールアドレスでもサインインできます(2026年9月30日時点のxAIの製品ページ)。
入力した内容は学習に使われますか。
Xの設定で、Grokとのやり取りを学習に使わせるかどうかを切り替えられます。「プライバシーと安全」から「データの共有とパーソナライゼーション」をたどります(2026年9月30日時点のヘルプセンター)。初期状態でどちらになっているかは、公式ページで確かめられていません。使う前に設定画面で確かめてください。
Xに投稿した内容はGrokに使われますか。
公開アカウントの投稿は、Grokの検索の対象になりえます。アカウントを非公開にすると、投稿は学習に使われず、回答にも現れません(2026年9月30日時点のヘルプセンター)。
自社の情報をGrokの回答に載せるにはどうすればよいですか。
載せる方法を保証する公式の手順はありません。Grokが検索するのは公開されている投稿とWebページなので、自社の一次情報を公開しておくことは前提にとどまります。拾われているかを確かめられるのは、APIが返す出典URLの範囲です。