記事の下書きをChatGPTやGeminiに書かせると、一本目の原稿が数分で返ってきます。ところが読み返すと、見覚えのない統計や、開いてもたどり着けないページのURLが混ざっていることがあります。
生成AIに文章の下書きや要約を任せる作り方がAIライティングです。返ってきた文章をそのまま公開してよいかは別の話で、検索での扱い、事実の裏づけ、読者への開示、著作権の4つを先に押さえることになります。
この記事では、AIライティングの定義と進め方から、検索での扱い、公開前の確認、開示と著作権の考え方までをご紹介します。
AIライティングとは、生成AIに文章の下書き・要約・言い換え・校正を任せる作り方です。書き手はテーマと読者、それに盛り込みたい情報を指示として渡し、返ってきた文章を人が直して仕上げます。
図1:人の判断が入るのは前と後ろで、生成そのものは真ん中の一段だけである。
拡大図1:人の判断が入るのは前と後ろで、生成そのものは真ん中の一段だけである。
閉じる 出所:GMO AI検索ラボ ここでいう生成AIは、大規模言語モデル(LLM=大量の文章を学習し、次に来る単語を予測して文章を生成するAI)を指します。学習した文章のパターンから、統計的にもっともらしい続きを組み立てる仕組みなので、返ってきた数値や固有名詞が事実と一致するという保証は付いてきません。
この語の定義は、上位記事のあいだでもそろっていません。「生成AIを用いて文章の企画・執筆・校正を短時間で高品質に行う手法」と置く記事から、「人工知能(AI)を活用して文章を作成すること」と置く記事まで幅があります。ここでは、下書きから公開までを人が持つ前提で、その一部を生成AIに任せる作り方を指す語として使います。
事実と食い違う出力が返ってくる現象には、名前が付いています。Google Cloudは自社の解説ページで、AI のハルシネーションとは、AI モデルが生成する不正確な結果や誤解を招く結果のことだと説明しています。同じページは、原因の1つとしてグラウンディング(=現実世界の知識や事実情報にモデルの出力を結び付けること)の欠如を挙げています。グラウンディングがないと、一見もっともらしく見えるものの、実際には事実と反する出力、無関係な出力、意味をなさない出力が生成される原因となり、存在しないウェブページへのリンクが作成されることもある、というのが同じページの記述です。
存在しないページのURLが混ざるという記述は、公開前の確認で何を見るかを決める手がかりになります。返ってきたものを要素ごとに分けると、そのまま使える部分と、照合してからでなければ使えない部分がはっきりします。
Google Cloudの解説ページと、公開前の確認の手順から整理しました。2026年9月23日に同ページを開いて確認しています。
生成AIが返すもの 事実として扱えるか 確かめ方 文章の流れと構成 扱える。採否は人の判断 読んで、論点の抜けを見る 数値と割合 扱えない 発表元の原文と1つずつ照合する 日付と固有名詞 扱えない 公式サイトの表記と突き合わせる 出典として示されたURL 扱えない 実際に開いて、記述があるかを見る
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AIライティングで何が良くなるのかは、時間や費用の数字で語られることが多い論点です。短くなる時間と減る費用は扱う題材や社内の体制によって変わるので、ここでは公式資料に書かれている記述だけを並べます。向いている場面はGoogleが名指しで挙げており、抱えるリスクの側も公表資料から3つに整理できます。
図2:見ているのは作成方法ではなく、主な目的と、ユーザーへ価値を付け加えているかである。
拡大図2:見ているのは作成方法ではなく、主な目的と、ユーザーへ価値を付け加えているかである。
閉じる 出所:GMO AI検索ラボ Googleは、生成AIが向く場面を自社のガイダンスに書いています。ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するためのガイダンスは、生成 AI は、あるトピックを調査したり、オリジナル コンテンツに構造化データを追加したりする際に特に便利です、と述べています。調べものの補助と、すでにある記事へ構造化データ(=ページの内容を機械が読める形で示すしるし)を足す作業の2つが、名指しで挙げられている場面です。
評価の軸についても、同じ会社が言い切っています。2023年2月8日のブログは、作成方法ではなく、内容が評価の対象となります、と書いています。AIを使ったかどうかで扱いが変わるわけではないので、判断の基準は書き上がったものの内容に移ります。
いっぽうのリスクは3つに分かれ、1つ目が、事実と食い違う出力が返ってくるハルシネーションです。2つ目が、価値を付加しないまま大量のページを作るとスパムポリシー(=検索結果を不正に操作する行為を禁じる規約)に触れうることです。3つ目が、生成された文章が著作物に当たるかどうかが一律には決まらないことで、これは文化庁の公表資料が個別具体的な事情に応じて判断されるとしています。
2026年9月23日に各ページを開いて写しました。短くなる時間や減る費用は、扱う題材と社内の体制で変わるため、この表には入れていません。
観点 公式資料に書かれていること 出典 向く場面 トピックの調査と、オリジナル コンテンツへの構造化データの追加に特に便利 ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンス 評価の軸 作成方法ではなく、内容が評価の対象となる AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス 出力の正確さ AI モデルが生成する不正確な結果や誤解を招く結果が起こりうる AI ハルシネーションとは(Google Cloud) 量産の扱い 価値を付加せず大量のページを生成すると、スパムポリシーに違反してしまう可能性がある ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するための Google 検索のガイダンス 権利の扱い 著作物性は、個々のAI生成物について、個別具体的な事情に応じて判断される 文化庁「AIと著作権に関する考え方について」【概要】
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進め方そのものは、生成AIを使わない記事づくりと大きくは変わらず、違うのは、下書きが出てきたあとに照合の段が1つ増えるところです。この一段をどこに置くかで、公開までに出てくる手戻りの量は変わってくると考えられます。ここでは、企画から公開の判断までを6つに分けて並べます。
テーマと読者を決める。誰が何を決めるために読むのかを1文で書く 一次情報を先に集める。公式ページの原文や社内の記録を手元にそろえる 指示を書いて生成させる。渡す資料と、返してほしい形を同じ指示の中に入れる 一次情報と照合する。数値・日付・固有名詞・引用・URLを1つずつ突き合わせる 人が加筆・修正する。自社で持っている情報や経験を足し、一般論のままにしない 公開を判断して記録する。確認した人と確認した日を残す 2番目を3番目より前に置いているのは、生成のあとに資料を探すと照合の手間が後ろへ寄るためです。手元に原文がそろっていれば、指示の中でそのまま渡せるので、裏づけの無い記述が混ざる量は減っていくと考えられます。指示の書き方そのものはプロンプトとは何かで扱っています。
指示に何を入れるかで返ってくるものは変わるので、公開前の確認を軽くする向きで、入れておく項目を並べました。
右の列は、指示から項目が抜けたときに起きやすいことを並べたものです。件数を数えた結果ではありません。
指示に入れる項目 書く内容 抜けたときに起きやすいこと 読者と目的 誰が何を決めるために読むのか 誰にでも当てはまる一般論に寄った下書き 扱う範囲 答える問いと、答えない問い 関係の薄い話の混入 渡す一次情報 公式ページの原文や社内の記録 出どころの無い記述の増加 出力の形 章立て・表・箇条書きのどれで返すか 回ごとに変わる出力の形 書かないこと 推測で数字を埋めない、出典の無い断定をしない 公開前に残る確認の量
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字数を指示に入れる書き方は、ここに含めていません。Googleは自己評価の質問の1つとして、Google が優先する文字数があるとどこかで聞いたか読んだかしたために、特定の文字数になるように記事を書いていますか、と挙げたうえで、そのような設定は存在しません、と括弧で添えています。
AIで書いた記事が検索で不利になるのかという問いには、Googleが2023年2月8日のブログで直接答えています。よくある質問の形で10問が並び、その1問目がガイドライン違反かどうかを扱っています。
図3:確認できなかったものを本文に残さないところまでが、公開前の一段である。
拡大図3:確認できなかったものを本文に残さないところまでが、公開前の一段である。
閉じる 出所:GMO AI検索ラボ AI や自動化は、適切に使用している限りは Google のガイドラインの違反になりません。検索ランキングの操作を主な目的としてコンテンツ生成に使用すると、スパムに関するポリシーへの違反とみなされます。
出典:AI 生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス(Google 検索セントラル ブログ 2023年2月8日)(新しいタブで開く) 不利にならないのと同じくらいはっきりと、有利にもならないと書かれています。同じページの6問目は、AI を使用したからといってランキングに関して特別なメリットがあるわけではありません、としたうえで、作成方法ではなく、内容が評価の対象となります、と結んでいます。ここで挙げられている評価の軸は、有用、有益なオリジナル コンテンツで、E-E-A-T(=専門性、エクスペリエンス、権威性、信頼性の4つで表される品質の考え方)の基準を満たすものです。
AI検索の側についても、2025年5月21日のブログが同じ向きで書いています。成果を上げる道筋として挙がっているのは、訪問者を第一に考え、満足度の高い独自のコンテンツを提供することです。技術の面では、技術要件を満たすことで、通常の検索結果に加え、AI 表示形式の結果にも反映されます、と書かれており、AI向けの追加の施策は求められていません。
ただし、題材によって見る目が変わる部分はあります。2023年2月のブログは、健康、行政、金融に関する情報など、情報の質が非常に重要とされるトピックについては、信頼性のシグナルをより重視すると述べています。この領域の記事を生成AIで作るなら、確認の手順を厚くしておくほうが安全だと考えられます。
左の列は、2026年9月23日に本文を開いた上位6件と社内の相談で出てきた言い方をまとめたものです。中央の列は公式ページの記述を要約しています。
よくある誤解 一次情報に基づく実際の立場 出典と確認日 AIが書いた記事は検索順位で不利になる 適切に使用している限りガイドライン違反にはならない Google 検索セントラル ブログ 2023年2月8日(2026年9月23日確認) AIを使えば順位が上がりやすくなる AIの使用にランキング上の特別なメリットは無い 同上 AIの利用そのものがガイドライン違反にあたる 違反となるのは、検索ランキングの操作を主な目的とした利用 同上 AI検索向けに専用の最適化が要る 技術要件を満たせば、AI 表示形式の結果にも反映される Google 検索セントラル ブログ 2025年5月21日(2026年9月23日確認) AIの利用は必ず開示しなければならない 開示は義務ではなく、作り方を思わせる場合に有益とされている Google 検索セントラル ブログ 2023年2月8日(2026年9月23日確認)
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違反になるのは「AIを使うこと」ではなく、特定の作り方です。Googleのスパムに関するポリシーは、大量生成されたコンテンツの不正使用という項目を置き、その1文目で範囲を定めています。
大量生成されたコンテンツの不正使用とは、ユーザーをサポートすることではなく、検索ランキングの操作を主な目的として大量のページを生成することを指します。この不正行為は通常、ユーザーにとってほとんどまたはまったく価値がなく、独自性のないコンテンツをその作成方法は問わず、大量に作成することに特化しています。
出典:Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー(Google 検索セントラル)(新しいタブで開く) 作成方法は問わない、と書かれているところが要点です。人が書いても機械が書いても、価値を付加しないページを目的なく積み上げれば同じ扱いになります。同じ項目には5つの例が並んでおり、1つ目が生成AIを名指ししています。
左の列には、Googleのスパムに関するポリシーが挙げる例を原文のまま写しました(2026年9月23日確認)。右の列は、記事づくりに置き換えた例です。
スパムポリシーが挙げる例 記事づくりで当てはまる場面 生成 AI ツールまたはその他の同様のツールを使用して、ユーザーにとっての価値を付加することなく大量のページを生成すること キーワードだけ差し替えた記事を、確認せずにまとめて公開する フィード、検索結果、その他のコンテンツをスクレイピングして、ユーザーにとってほとんど価値がない大量のページを生成すること(類義語生成、翻訳、その他の難読化手法などを使用) 他サイトの一覧を取り込み、言い換えただけのページにする 複数のウェブページからのコンテンツを、価値を加えることなくつなぎ合わせたり組み合わせたりすること 上位記事の要点をつなぎ合わせて、そのまま出す コンテンツを大量生成したことを隠す目的で複数のサイトを作成すること 同じ作り方のページを別のドメインへ分散させる 検索キーワードは含んでいるものの、閲覧者にとってほとんどまたはまったく意味がないコンテンツのページを大量に作成すること 検索語の組み合わせだけを変えたページを並べる
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判断のよりどころは、もう1つ公開されています。ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するためのガイダンスは、検索品質評価者向けガイドラインを案内しています。そこに書かれているのは、大量生成されたコンテンツの不正使用(セクション 4.6.5)と、ほとんど手間をかけず、ほとんど独自性がなく、ほとんど価値を付加せずに作成されたメイン コンテンツ(セクション 4.6.6)の評価方法です。同じ段落は、このガイドラインがランキングに直接影響することはない、とも添えています。
自分の作り方が近づいていないかを見る質問も、Googleが公開しています。有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成のページには、多くのトピックについてコンテンツを作成する際、かなりの部分に自動化を使用していますか、という問いが警告のしるしとして並んでいます。ここに「はい」と答える状態が続くなら、作り方を見直す段に入っていると読めます。
線を分けているのは作成方法ではなく、ユーザーのために価値を付け加えているかどうかです。社内の決まりに「生成AIを使ってよいか」を書くより、「何を付け加えたか」を公開前に確かめる段を置くほうが、ポリシーの見ているところに沿うと考えられます。
公開前の確認は、生成AIを使う記事づくりで手の要る部分で、見る対象を先に決めておくと、原稿ごとに抜けが変わりにくくなると考えられます。
図4:開示は義務ではなく、読む人が作り方を気にする内容かどうかで決まる。
拡大図4:開示は義務ではなく、読む人が作り方を気にする内容かどうかで決まる。
閉じる 出所:GMO AI検索ラボ 照合するのは、数値・日付・固有名詞・引用した文・本文に置いたURLの5つです。URLを一覧で眺めるだけで済ませないのは、存在しないウェブページへのリンクが作成されることがあるためです。開いて、引こうとしている記述がそのページにあるところまで見ます。
裏づけの取れなかった記述は、本文へ残しません。ここで残すと、あとから直すときに、どこが確認済みでどこが未確認なのかを見分けられなくなります。落とした判断そのものを1行で記録しておくと、次に同じ題材を扱うときの手がかりになります。
確認したあとに足すものもあります。Googleは自己評価の質問として、コンテンツは、独自の情報、レポート、研究または分析の結果を提示しているものですか、と問い、別の並びでは、コンテンツに明らかな事実誤認はありませんか、と問うています。生成AIが返す文章は学習したパターンの範囲に収まるので、自社で集めた記録や現場の経験を足す作業は人の側に残ります。
確認する対象と照合先を、公開前に1つずつ追える形へ並べました。Googleの自己評価の質問(2026年9月23日確認)を手がかりにしています。
確かめる対象 照合先 記録に残すこと 数値と割合 発表元の原文 確認した日と、参照したページ 日付と年月 公式の発表ページ 確認した日と、参照したページ 固有名詞と社名 公式サイトの表記 そろえた表記 引用した文 原文の当該箇所 引用元の名前とURL 本文に置いたURL 実際に開いた画面 開いた日 自社で足した情報 社内の記録 誰が加えたか
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確認した人と確認した日を残しておくと、公開後に問い合わせが来たときに、どの時点の情報なのかをすぐ答えられます。記事の中で誰が何を担ったかを示す書き方は、 コンテンツSEOとE-E-A-Tの考え方 が扱っています。
開示は義務ではなく、2023年2月8日のブログは、有益になる場面を条件付きで書いています。「これはどのように作成されたんだろう」と思わせるようなコンテンツでは、AI や自動化の使用を開示するのは有益なことです、というのがその記述です。こうした状況が十分に予想される場合は、自動化の使用に関する情報を追加することをおすすめします、と続いています。
開示のしかたには、はっきり止められている形が1つあります。同じページは、コンテンツ作成の一部に AI を使用していることを読み手に明確に伝えることを推奨事項としていますが、著者の署名欄に AI と記載することは、その方法としてふさわしくありません、と書いています。署名欄は、責任を持つ人を示す欄として空けておくことになります。
署名欄を置くかどうかについても目安があります。一般的に署名があることが自然なコンテンツや、読み手が「著者について知りたい」と感じるかもしれないコンテンツには、正確な著者の署名を追加することを検討してください、というのが同じページの記述です。書き手と監修者を分けて示す形にすれば、生成AIに任せた範囲と人が引き受けた範囲の両方を1か所で伝えられます。
どこまで説明するかは、別のページがもう少し細かく置いています。有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成には、自動化を使ったことを開示などの方法で明確にしているか、どのように使用したかを説明しているか、なぜ有用だと考えるのかを説明しているか、という3つの問いが並んでいます。3つとも「はい」で答えられる状態にしておくと、読者に渡す説明が1回でそろいます。
本文以外の場所も対象になります。ウェブサイトで生成 AI によるコンテンツを使用するためのガイダンスは、タイトル要素やメタディスクリプション、構造化データ、画像の代替テキストを挙げて、正確性、品質、関連性を優先します、と述べています。これらを生成AIに書かせた場合も、人が読み直す段は残ります。
Google 検索セントラルの3ページを2026年9月23日に開いて写しました。右の列は、記事づくりの運用に落とした扱いです。
論点 公式の記述 実務での扱い AIの利用を開示するか 作り方を思わせるコンテンツでは、開示するのは有益なこと 義務ではない。開示するかどうかを媒体ごとに先に決める 著者の署名欄にAIと書くか 署名欄に AI と記載することは、その方法としてふさわしくない 責任を持つ人の名前を書く 署名欄そのものを置くか 署名があることが自然なコンテンツには、正確な著者の署名を追加することを検討 書き手と監修者を分けて示す タイトルや代替テキスト 正確性、品質、関連性を優先する 生成させた場合も人が読み直す
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権利の扱いは、日本では文化庁の公表資料が手がかりになります。文化審議会 著作権分科会 法制度小委員会が令和6年3月15日に「AIと著作権に関する考え方について」を取りまとめ、令和6年4月に文化庁著作権課が概要を公開しました。
図5:文化庁の概要は生成物を一律には分けず、人の関わり方で範囲を区切っている。
拡大図5:文化庁の概要は生成物を一律には分けず、人の関わり方で範囲を区切っている。
閉じる 出所:GMO AI検索ラボ 読むときに外せない但し書きが、概要の表紙に置かれています。「考え方」それ自体は法的な拘束力を有するものではなく、また現時点で存在する特定の生成AIやこれに関する技術について確定的な法的評価を行うものではありません、という1文です。個別の案件で判断が要る場面では、専門家に確かめる前提で読むことになります。
出発点になるのは、生成物が著作物に当たるかどうかで、概要は、AIが自律的に生成したものは、「思想又は感情を創作的に表現したもの」ではなく、著作物に該当しないと考えられます、としています。注には、人が何ら指示を与えず、または簡単な指示を与えるにとどまり、「生成」のボタンを押すだけでAIが生成したもの、という例が添えられています。
これに対して、人が思想又は感情を創作的に表現するための「道具」としてAIを使用したものと認められれば、著作物に該当し、AI利用者が著作者となると考えられます、というのが同じ資料の記述です。生成のボタンを押すだけだったのか、それとも表したいものを持って手を動かしたのかで、扱いが分かれます。
道具として使ったといえるかは、人の「創作意図」があるか、及び、人が「創作的寄与」と認められる行為を行ったか、によって判断される、と書かれています。なお、著作者となることができるのは人(自然人又は法人)のみであり、法人格を持たないAI自体が著作者となることはありません、という注も同じページにあります。
文化庁「AIと著作権に関する考え方について」【概要】の16ページから写しました(2026年9月23日確認)。指示が長いだけでは判断に影響せず、創作的表現を具体的に示しているかが見られています。
判断要素 文化庁の考え方 指示・入力の分量 「創作的表現といえるものを具体的に示す詳細な指示」は、「創作的寄与がある」と評価される可能性を高める 生成の試行回数 試行回数が多いこと自体は、創作的寄与の判断に影響しない 複数の生成物からの選択 単なる選択行為自体は創作的寄与の判断に影響しない
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人が手を入れた部分については、別の扱いが書かれています。人間が、AI生成物に創作的表現といえるような加筆・修正を加えた場合は、通常、その加筆・修正が加えられた部分については、著作物性が認められる、というのが概要の記述です。下書きを受け取ったあとに人が書き足す作業は、品質だけでなく権利の面にもつながっています。
もう1つ、既存の著作物を侵害しないかという論点があります。概要は、生成物に既存の著作物との類似性(=創作的表現が共通していること)と依拠性(=既存の著作物をもとに創作したこと)が認められ、権利制限規定の対象外である場合は、既存の著作物の著作権侵害となる、としています。学習段階でその著作物が使われていた場合は、利用者が既存の著作物を認識していなくても、通常、依拠性があったと推認される、とも書かれています。
AIライティングとは、生成AIに文章の下書き・要約・言い換え・校正を任せる作り方です。返ってくる文章には、事実と食い違う数値やURLが混ざることがあるので、そのまま公開する前提では組み立てられません。
検索での扱いは、Googleが公式に書いています。AIや自動化は適切に使用している限りガイドライン違反にならず、使ったからといってランキングに関する特別なメリットもありません。評価されるのは作成方法ではなく内容です。
違反になるのは、価値を付加しないまま大量のページを作り、検索ランキングを操作しようとする作り方です。スパムに関するポリシーは、作成方法は問わないとしたうえで、生成AIを使った量産を5つの例の1つ目に挙げています。
公開の前には、数値・日付・固有名詞・引用・URLを一次情報と照合し、裏づけの取れなかった記述を落とします。確認した人と確認した日を残しておくと、公開後に情報の時点を答えられます。
開示は義務ではないものの、作り方を思わせるコンテンツでは有益だとされています。著者の署名欄にAIと記載する形は推奨されておらず、責任を持つ人の名前を置くことになります。
著作権については、人の創作意図と創作的寄与で判断されるというのが文化庁の考え方です。指示が長いことや試行回数の多さそのものは判断に影響せず、人が加えた加筆・修正の部分には著作物性が認められるとされています。
次に読む記事は目的によって分かれます。記事づくり全体の段取りを押さえたい場合は コンテンツSEOとは何か があります。AI検索に引用される側の施策を見たい場合は AIO対策とは何か 、指示の書き方を整えたい場合はプロンプトとは何かへ進みます。
社内で生成AIを使う決まりを作るところから相談したい場合は、お問い合わせが窓口になります。
AIライティングで書いた記事は検索順位で不利になりますか? 不利にはならず、Googleは2023年2月8日のブログで、AIや自動化は適切に使用している限りガイドラインの違反にならないと書いています。同じページは、AIの使用による特別なメリットも無いとしています。
AIライティングはどこから違反になりますか? 検索ランキングの操作を主な目的として、価値を付加しないページを大量に作った時点です。Googleのスパムに関するポリシーは、この行為を大量生成されたコンテンツの不正使用と呼び、作成方法は問わないとしています。生成AIを使った量産は5つの例の1つ目に挙げられています。
AIライティングの利用は開示しなければなりませんか? 義務ではなく、Googleは、「これはどのように作成されたんだろう」と思わせるようなコンテンツでは開示するのは有益だとし、こうした状況が十分に予想される場合に情報を追加することをすすめています。媒体ごとに方針を先に決めておく形になります。
AIを記事の著者として表示してもよいですか? すすめられておらず、Googleは、AIを使っていることを読み手に伝えることは推奨事項だとしたうえで、著者の署名欄にAIと記載することはその方法としてふさわしくないと書いています。署名欄には責任を持つ人の名前を置きます。
AIライティングで生成した文章の著作権は誰のものですか? 一律には決まらず、文化庁の概要は、人が「道具」としてAIを使用したと認められれば著作物に該当し、AI利用者が著作者となると考えられるとしています。判断は人の創作意図と創作的寄与によるとされ、個々の生成物について個別具体的な事情に応じて判断されます。
AIライティングでハルシネーションを防ぐにはどうしますか? 生成のあとに人が照合する段を必ず置きます。数値・日付・固有名詞・引用・URLを一次情報と突き合わせ、裏づけの取れなかった記述は本文へ残しません。Google Cloudは、存在しないウェブページへのリンクが作成されることもあると書いているので、URLは実際に開いて確かめます。
AIライティングにAI検索向けの特別な対策は要りますか? 専用の施策は求められておらず、Googleは2025年5月21日のブログで、訪問者を第一に考え満足度の高い独自のコンテンツを提供することを挙げ、技術要件を満たすことで通常の検索結果に加えAI表示形式の結果にも反映されると書いています。
AIライティングで記事の文字数を合わせるべきですか? 合わせる理由はなく、Googleは自己評価の質問で、優先する文字数があると聞いたために特定の文字数になるように記事を書いていますかと問い、そのような設定は存在しませんと括弧で添えています。字数を指示に入れる書き方は、この問いに当たります。
AIライティングで作った記事に著者の署名欄は要りますか? 内容によって変わり、Googleは、署名があることが自然なコンテンツや、読み手が著者について知りたいと感じるかもしれないコンテンツには、正確な著者の署名を追加することを検討してくださいと書いています。書き手と監修者を分けて示す形も取れます。
AIライティングの記事づくりは社内のどこまでを決めておきますか? 公式資料から決められるのは4つです。生成AIをどの段で使うか、照合する対象と照合先、裏づけの取れない記述の扱い、そして開示と署名欄の方針です。入力した文章の扱いは提供元の利用規約に書かれているので、そちらも合わせて確かめる段取りが要ります。