Googleビジネスプロフィールの登録を終えたあと、自社サイトの側で何をすればよいかが分からず、手が止まります。店舗ページに何を書き足すのかは、対策の一覧を読んでも出てきません。
地域を絞った検索で自社を見つけてもらうための取り組みを、ローカルSEOと呼びます。Googleはローカル検索結果の情報源の1つに、一般公開されたウェブの内容を挙げており、自社サイトの側にも整える持ち場があります。
この記事では、公式が使う語との対応、自社サイトが順位に関わる根拠、店舗ページと構造化データの整え方、AI検索での確かめどころの順にご紹介します。
ローカルSEOが狙っているのは、近くの店や施設を探している人の検索です。その場面で出てくる検索結果について、Googleビジネスプロフィールヘルプには1文の説明があります。「ユーザーが現在地付近の店舗や場所を検索すると、Google マップと Google 検索にローカル検索結果が表示されます」。
図1:公式4ページに、ローカルSEOという語は出てこない。
拡大 出所:GMO AI検索ラボGoogleの公式ドキュメントが使っている語は2つあります。検索結果の側が「ローカル検索結果」で、店舗や施設そのものを指すのが「ローカル ビジネス」です。ローカルSEOという呼び方は、Googleの公式ドキュメントに出てきません。上位の解説記事が使う「ローカルパック」も同じです。
MEOという略語との関係は、MEO対策の記事で整理しています。どちらも同じ検索結果を指しますが、ローカルSEOのほうが自社サイト側まで含めて使われることが多い語です。
ローカルSEOの範囲を決めるには、Googleがどこから情報を集めているかを見るのが早道です。Googleは、ビジネス プロフィールとローカル検索結果の情報源として4つを挙げており、その1つめが次の項目です。
図2:ビジネス プロフィール側の作業は、MEO対策の記事が扱う。
拡大 出所:GMO AI検索ラボ「クロール可能なウェブ コンテンツなど、一般公開されている情報」です。公式ドキュメントは、この項目の例として企業の公式ウェブサイトの情報を挙げています。残りの3つは、サードパーティがライセンスを所有しているデータ、単純な事実やコンテンツを提供するユーザー、地域のお店やビジネスとGoogleとのやり取りに基づく情報です。
4つのうち1つめが自社サイトの記載なので、ローカルSEOの範囲には自社サイトが入ります。オーナー確認からクチコミへの返信までのビジネス プロフィール側の作業は、MEO対策の記事が章ごとに扱っています。ここから先は自社サイトの側に絞ってご紹介します。
自社サイトに手を入れる根拠は、順位を決める要素の説明にあります。Googleビジネスプロフィールヘルプは「ローカル検索結果は、主に関連性、距離、知名度に基づいて表示されます」と書いており、3つのうち知名度について次のように説明しています。
「この要素は、ビジネスにリンクしているウェブサイトの数やクチコミの数などの情報にも基づいています」とあります。ウェブサイトの数が材料に挙がっているので、地図の枠の中だけで完結する話ではないと読めます。
同じページには「Google では、ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じておりません」という重要事項も置かれています。順位を買う道は無いので、自社サイト側でできるのは、店舗の情報を正確に置いて読み取れる形にすることです。3つの要素それぞれへの手の入れ方はMEO対策の記事にあります。
自社サイトの店舗ページには、構造化データ(=ページに書いてある内容を、機械が読める形で示す記述)を置けます。店舗や施設のための型はローカル ビジネスで、Google 検索セントラルは型の選び方を次のように書いています。
図3:aggregateRating は、他のローカル ビジネスを収集するサイトにのみ推奨される。
拡大 出所:GMO AI検索ラボ各ローカル ビジネスの拠点を LocalBusiness タイプとして定義します。できる限り具体的な LocalBusiness サブタイプ(Restaurant、DaySpa、HealthClub など)を使用してください。
出典:Google 検索セントラル「ローカル ビジネス(LocalBusiness)の構造化データ」(2026年9月22日確認)(新しいタブで開く)
拠点が複数あるなら、拠点ごとに1つずつ定義します。サブタイプ(=より細かい種類を示す型)は、飲食店ならRestaurant、スポーツ施設ならHealthClubのように、実際の業種へ寄せて選びます。リッチリザルト(=検索結果に写真や評価が付いた形で出る表示)の対象になるために必要なプロパティは2つだけで、残りは推奨です。
ローカル ビジネスの構造化データの主なプロパティ。必須の2つと、書く内容は公式ドキュメントの記述による(2026年9月22日確認)
| プロパティ | 必須か推奨か | 書く内容 |
|---|
| address | 必須 | ビジネスの物理的な場所。番地・市区町村・都道府県・郵便番号・国をPostalAddressで分けて書く |
| name | 必須 | ビジネスの名前 |
| department | 推奨 | 部門ごとに営業時間や電話番号が違う場合の、部門の情報 |
| geo | 推奨 | 拠点の緯度と経度 |
| aggregateRating | 推奨 | 複数の評価に基づく平均評価。他のローカル ビジネスを収集するサイトにのみ推奨される |
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addressの説明には「できるだけ多くのプロパティを指定します。指定するプロパティが多いほど、表示される検索結果の質が高くなります」という補足が付いています。番地だけを1行で書くのではなく、市区町村や郵便番号まで分けて書く形です。
置き場所についても記述があります。公式ドキュメントは、この構造化データをサイトのどのページにも追加できるとしたうえで、ビジネスに関する情報を含むページへ配置するほうがよい場合もあると書いています。拠点ごとの店舗ページを持っているなら、そのページに置くのが素直な形です。
1つの建物に薬局と食品売り場が入っているような店舗では、営業時間も電話番号も部門ごとに違います。Google 検索セントラルは、この場合の書き方としてdepartmentを挙げ、部門ごとに要素をマークアップできると説明しています。
部門の名前の付け方まで、公式が形式を示しています。「店舗名と部門名を {store name} {department name} の形式で指定します。たとえば gMart、gMart Pharmacy とします」。部門名がブランドとして知られている場合は、部門名だけを単独で書く形も示されています。
営業時間はopeningHoursSpecificationで書きます。曜日と開店時刻と閉店時刻の組を並べる形で、公式は「validFrom プロパティと validThrough プロパティを省略することで、年間を通して有効な通常の営業時間を指定できます」と書いています。期間を区切る営業時間は、この2つのプロパティで示します。
aggregateRatingには但し書きが付いていて、他のローカル ビジネスを収集するサイトにのみ推奨されると書かれています。自店のページに自店の平均評価を書く用途は想定されていないので、外して構いません。実装そのものの細かい話はテクニカルSEOの記事で扱っています。
構造化データを入れたあとに崩れやすいのは、画面の文字との食い違いです。Google 検索セントラルの「AI 機能とウェブサイト」は、引き続き重要となるSEOの基本の1つとして「構造化データ をページに表示されるテキストと一致させます」を挙げています。
図4:部門名の形式は公式が示している。
拡大 出所:GMO AI検索ラボ食い違いは、店舗ページの本文だけを直したときに起きます。営業時間を変えて本文は直したのに、JSON-LD(=構造化データをページへ埋め込むときの書き方の1つ)の側が古い時刻のまま残る形です。更新の手順に、本文と記述の両方を見る行を足しておくと防げます。
媒体をまたいだ表記のそろえ方は、店名・住所・電話番号を扱う作業になります。自社サイト、地図、予約サイト、SNSのあいだで表記がずれていないかの点検は、MEO対策の記事に一覧の形で置いてあります。
出張の修理や工事のように、顧客のいる場所でサービスを提供する事業では、店舗の住所を出す形が合いません。Googleに掲載するビジネス情報のガイドラインは、この場合の扱いを次のように定めています。
非店舗型ビジネス(顧客の所在地でサービスを提供するビジネス)の場合、拠点となるオフィスや店舗の住所に対して 1 つのプロフィールを作成し、サービス提供地域を指定します。
出典:Googleビジネスプロフィールヘルプ「Google に掲載するビジネス情報のガイドライン」(2026年9月22日確認)(新しいタブで開く)
同じガイドラインは、サービス提供地域を拠点から車で2時間以内の範囲に収めるよう求めていて、ビジネス内容によってはもっと広く設定するほうが適切な場合もあると添えています。自宅で事業を営んでいる場合については、顧客に対して住所を非表示にする必要があると書かれています。
店舗の有無による扱いの違い。プロフィール側の記述は「Google に掲載するビジネス情報のガイドライン」による(2026年9月22日確認)
| 項目 | 店舗を持つ事業 | 店舗を持たない事業 |
|---|
| プロフィールの住所 | 顧客が訪れる拠点の住所を出す | 顧客に対して非表示にする |
| 地域の示し方 | 拠点の住所が地域を示す | サービス提供地域を指定する |
| 範囲の目安 | 拠点そのものの場所 | 拠点から車で2時間以内。ビジネス内容によっては広く設定する |
| 自社サイト側 | 拠点ごとの店舗ページを置く | 対応地域のページを分けて置く |
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自社サイトの側では、対応する地域のページを分けて持つ形になります。どの地域で、どのサービスを提供しているかがページの文字として書かれていれば、クロール可能な一般公開の情報として、読み取れる状態になります。
AIに近くの店をたずねる使い方が広がっても、サイト側で新しく始める作業は公式の記述からは見つかりません。Google 検索セントラルの「AI 機能とウェブサイト」は、Google AI OverviewsとGoogle AIモードについて「コンテンツが表示されるための追加の要件はなく、別途特別な最適化を行う必要もありません」と書いています。
図5:拠点が複数あるなら、拠点ごとに1つずつプロフィールを作る。
拡大 出所:GMO AI検索ラボ同じページは、引き続き重要となるSEOの基本を7項目挙げています。地域の店舗を持つ事業で確かめるところとして、そのまま使える並びです。
- クロールが robots.txt に加え、CDN またはホスティング インフラストラクチャで許可されていることを確認します。
- コンテンツがウェブサイトの内部リンクから簡単に見つけられるようにします。
- ユーザーにとって優れたページ エクスペリエンスを提供します。
- 重要なコンテンツはテキスト形式で提示します。
- 可能な場合は、高品質の画像と動画でテキストのコンテンツをサポートします。
- 構造化データをページに表示されるテキストと一致させます。
- Merchant Center とビジネス プロフィールの情報が最新のものであることを確認します。
同じページには「AI 機能で表示されるために、新たにコンピュータが解読可能なファイルや AI テキスト ファイル、マークアップを作成する必要はありません」という記述もあります。AI検索への向き合い方そのものはAI検索対策の記事で扱っています。
- Googleの公式ドキュメントはローカルSEOという語を使わず、ローカル検索結果とローカル ビジネスと書いている
- 情報源の1つめが自社サイトの記載なので、この取り組みの範囲には自社サイトが入る
- 知名度の材料には、ビジネスにリンクしているウェブサイトの数が挙がっている
- ローカル ビジネスの構造化データで必須なのは address と name の2つで、残りは推奨である
- 部門ごとの営業時間は department、営業時間は openingHoursSpecification で書く
- 店舗を持たない事業は住所を非表示にし、サービス提供地域を指定する
語の意味とビジネス プロフィール側の作業はMEO対策の記事にあります。自社サイトのどこから手を付けるか迷う場合の相談先として、お問い合わせのフォームを用意しています。
ローカルSEOとMEOは違うものですか。
指している検索結果は同じです。どちらもGoogleマップとGoogle検索の地図の枠を対象にしています。違いは範囲の取り方で、ローカルSEOは自社サイト側の作業まで含めて使われることが多く、MEOはビジネス プロフィールの管理を中心に使われます。Googleの公式ドキュメントには、どちらの語も出てきません。
構造化データを入れれば順位は上がりますか。
順位が上がるとは書かれていません。Google 検索セントラルが説明しているのは、ローカル ビジネスの構造化データによって営業時間や部門の情報をGoogleに伝えられることです。Googleビジネスプロフィールヘルプは、ランキングを上げるためのリクエストや金銭の受け取りには一切応じないとも書いています。
店舗ページは拠点ごとに分けるべきですか。
分けるほうが公式の説明に沿います。Google 検索セントラルは、各ローカル ビジネスの拠点をLocalBusinessタイプとして定義するよう書いており、構造化データを置くページとしてビジネスに関する情報を含むページを挙げています。拠点ごとのページがあれば、拠点ごとの住所と営業時間をそのまま書けます。
地域名をページのタイトルに入れるべきですか。
公式ドキュメントに、地域名をタイトルへ入れるようにという記述はありません。一方でGoogleビジネスプロフィールのガイドラインは、ビジネス名に所在地情報を足すことを認めていません。プロフィールの店名と、自社サイトのページのタイトルは別のものなので、混同しないほうが安全です。
本文で引いた記述の出どころを、ページと使った箇所の順に並べました。Googleの記述は変わるので、確認日より後に読む場合は原文のほうを見直すことになります。
いずれも2026年9月22日に開いて確かめた
| 出典 | この記事で使った箇所 |
|---|
| ローカル ビジネス(LocalBusiness)の構造化データ(Google 検索セントラル) | 型の選び方、必須と推奨のプロパティ、department の形式、営業時間の書き方、置き場所 |
| AI 機能とウェブサイト(Google 検索セントラル) | 追加の要件が無いという記述、SEOの基本の7項目、構造化データと画面の文字の一致 |
| Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント(Googleビジネスプロフィールヘルプ) | ローカル検索結果が出る場所、順位の3要素、知名度の材料、金銭を受け取らないという重要事項 |
| Google に掲載するビジネス情報のガイドライン(Googleビジネスプロフィールヘルプ) | 非店舗型ビジネスの扱い、サービス提供地域の目安、住所の非表示、ビジネス名の決まり |
| Google がビジネス プロフィールとローカル検索結果の情報を入手する方法と、それらの用途(Googleビジネスプロフィールヘルプ) | 情報源の4項目 |
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