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GLOSSARY

TLD(トップレベルドメイン)

ドメイン名のいちばん右にある区切り。.jp・.com のように、そのドメイン名がどのレジストリ(=登録を管理する組織)の下にあるかを表します。

てぃーえるでぃー8分で読めます

TLD(トップレベルドメイン)とは、ドメイン名をドットで区切ったときの、いちばん右にある部分です。example.com の com、example.jp の jp がそれにあたります。AI検索の引用を数えるときは、引用されたURLをこのTLDごとに束ねて比べる場面がよく出てきます。この項では、TLDの種類と、日本のJPドメイン名の区分、そして引用ランキングでTLD別に数えるときにどこを間違えやすいかを整理します。

TLDとは何か

ドメイン名は右から左へ階層になっています。www.example.co.jp を右から読むと、jp がトップレベル、co.jp が第2レベル、example.co.jp が第3レベル、www.example.co.jp が第4レベルです。TLDはこのいちばん右の1段だけを指します。したがって www.example.co.jp のTLDは co.jp ではなく jp です。日常会話では「.co.jpドメイン」と一息に呼びますが、階層としては jp の下に co という第2レベルのラベルが置かれている形になります。

どのTLDが存在するかを決めているのはIANA(Internet Assigned Numbers Authority=インターネットの識別子を割り当てる組織)で、ルートゾーンデータベースという一覧が公開されています。ここに載っていない文字列はTLDとして機能しません。TLDごとにレジストリ(=そのTLDの登録を管理する組織)が決まっていて、たとえば jp はJPRS(株式会社日本レジストリサービス)が管理しています。登録の条件も、TLDを管理するレジストリが定めます。

ぜ重要か(AI検索での位置づけ)

AI検索の回答に付く出典URLは、1件ずつ見ても傾向が読めません。数百件、数千件と集まったURLを何かの単位で束ねてはじめて、どこが引用されているのかが比べられる形になります。TLDはその束ね方のうち、いちばん粗くて、いちばん安定した単位です。ドメイン名は変わることがありますが、TLDの一覧はIANAが管理していて、勝手に増えたり消えたりしません。

TLD別に数えると、たとえば日本語の質問に対してAIが日本のサイトを引いているのか、それとも .com に集まっている海外の大手サイトを引いているのかが見えます。自社が引用されるかどうかを考えるうえでも、まず「どの種類のサイトが引用されやすい場所なのか」を掴んでおくと、打ち手の当たりが付けやすくなります。ただしこれは相関を見ているだけで、TLDを変えれば引用が増えるという話ではありません。

TLDの種類

TLDの主な区分。IANAのルートゾーンデータベースに全一覧が載っています。

種類内容
ccTLD(国別コードTLD)国や地域に割り当てられた2文字のTLDjp(日本)/uk(英国)/de(ドイツ)
gTLD(分野別TLD)国に紐づかない、分野や用途を表すTLDcom/net/org/info
新gTLD2012年以降の申請で追加された、語や商標を使うTLDshop/tokyo/app
sTLD(スポンサー付きTLD)特定の団体が管理し、登録資格が限られるTLDgov/edu/int
インフラ用TLD技術上の用途に予約されているTLDarpa

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このうちAI検索の引用集計でよく出てくるのは jp と com です。com は世界中の誰でも登録できるgTLDで、企業・個人・メディアが混ざります。jp は日本国内に住所を持つ個人・団体・組織が登録できるccTLDなので、「日本のサイト」という括りとして扱いやすい性質があります。

JPドメイン名の種類(.co.jp と .jp の関係)

日本のTLDである jp の下には、いくつかの種類が用意されています。JPRSの区分では、example.jp の形が汎用JPドメイン名、example.tokyo.jp の形が都道府県型JPドメイン名、example.co.jp の形が属性型(組織種別型)JPドメイン名です。属性型は組織の種別ごとに区別されていて、原則として一つの組織が登録できるのは一つだけと定められています。

JPドメイン名の主な種類と登録できる相手JPRS「JPドメイン名の種類」より。詳細な条件は規則で定められています)。

種類登録できる相手
example.jp汎用JPドメイン名日本国内に住所を持つ個人・団体・組織。数の制限なし
example.tokyo.jp都道府県型JPドメイン名日本国内に住所を持つ個人・団体・組織。数の制限なし
example.co.jp属性型(組織種別型)JPドメイン名日本国内で登記を行っている会社。原則1組織1つ
example.or.jp属性型(組織種別型)JPドメイン名財団法人・社団法人・医療法人・特定非営利活動法人など。原則1組織1つ
example.ac.jp属性型(組織種別型)JPドメイン名大学などの高等教育機関、学校法人など。原則1組織1つ
example.go.jp属性型(組織種別型)JPドメイン名日本の政府機関、各省庁所管の研究所、独立行政法人など
example.lg.jp属性型(組織種別型)JPドメイン名地方公共団体と、その組織が行う行政サービス

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引用の分析で co.jp と jp を分けて数えるのは、この登録条件の差に意味があるからです。co.jp は日本国内で登記を行っている会社しか登録できず、しかも原則1組織1つなので、そのドメイン名を持っていること自体が「登記された1社の公式サイト」であることの裏づけになります。一方 example.jp の形は誰でもいくつでも登録できるため、同じ jp でも組織の性格は読み取れません。

引用ランキングでTLDを数えるときの注意点

引用されたURLをTLDで束ねる作業自体は単純ですが、数え方の決めごとを先に固めておかないと、同じデータから違う数字が出ます。とくに効いてくるのが、サブドメインをどう扱うかと、同じ組織が複数のドメイン名を持っている場合をどうするかの2点です。前者は登録ドメインの単位に寄せることで解けます。後者は自動では解けないため、集計の前に名寄せの方針を決めておきます。

  • サブドメインを別々に数えない:news.example.com と www.example.com は、登録ドメインの単位に寄せると同じ example.com になります。
  • 地域型JPドメイン名は新規登録が終わっています:2012年3月31日で新規受け付けが終了しているため、いま集計に出てくる件数はごく限られます。
  • 日本語ドメイン名を取りこぼさない:日本語ドメイン名.jp の形はPunycode(=日本語などの文字をASCIIに変換する方式)で記録されることがあり、文字列の見た目だけで突き合わせると別物として数えてしまいます。
  • 母数と期間を必ず添える:TLDの割合は、質問の内容と集めた期間で変わります。「何件のうち何件か」を数字と一緒に出します。
  • TLDと組織の種類を混ぜない:co.jp は組織種別の区分であって、TLDそのものではありません。

実務の進め方

  1. AIの回答に付いた出典URLを、質問・日付・モデルとひもづけて貯めます。
  2. URLからホスト名を取り出し、さらに登録ドメインの単位まで刈り込みます(サブドメインを寄せるため)。
  3. 登録ドメインの右端からTLDを取り出し、jp と com などの粗い区分でまず数えます。
  4. jp に絞り、第2レベルのラベル(co・or・ac・go・lg など)でJPドメイン名の種類を分けて数えます。
  5. 件数と割合を、母数・期間・対象モデルと一緒に記録します。
  6. 期間を変えて数え直し、割合が動くかどうかを見ます。1回の集計だけで傾向を語らないようにします。

www.example.co.jp のTLDは co.jp ですか。

いいえ、TLDは jp です。co.jp はその下の第2レベルにあたり、属性型(組織種別型)JPドメイン名という区分の名前です。集計で両者を分けて出すなら、TLD別ではなくJPドメイン名の種類別と呼ぶほうが正確です。

.co.jp を取れば、AIに引用されやすくなりますか。

そうとは言えません。.co.jp は日本国内で登記を行っている会社しか登録できないため、公式サイトであることの裏づけにはなります。ただし引用が増えるかどうかは実際に試して測らないと分からず、ドメイン名を変えるだけで結果が動くという確認は取れていません。

TLDはいくつありますか。

IANAが公開しているルートゾーンデータベースに全一覧があり、2026年8月時点で1,400種類を超えています。新gTLDの追加や廃止で数は変わるため、正確な数を出すときはIANAの一覧を直接見てください。

個人ブログと企業サイトを、TLDで見分けられますか。

見分けられません。.com も example.jp の形も誰でも登録できるため、TLDだけでは運営者の種類まで分かりません。.co.jp や .go.jp のように登録資格が限られている区分だけが、組織の性格の手がかりになります。

関連する出典

この記事の根拠にした一次情報(=発表元がみずから出している資料)です。

  1. IANA: Root Zone Database(TLDの全一覧と管理者)(新しいタブで開く)https://www.iana.org/domains/root/db
  2. IANA: TLD一覧のテキストファイル(更新日付き)(新しいタブで開く)https://data.iana.org/TLD/tlds-alpha-by-domain.txt
  3. JPRS: JPドメイン名の種類(新しいタブで開く)https://jprs.jp/about/jp-dom/
  4. JPRS: JPドメイン名の種類と対象(登録できる組織の条件)(新しいタブで開く)https://jprs.jp/about/jp-dom/spec/

関連用語

登録ドメイン(registered domain)

とうろくどめいん

ホスト名を「実際に登録できる単位」まで刈り込んだ形。www.example.co.jp を example.co.jp に寄せることで、引用をサイト単位で数えられます。

サイテーション/引用(citation)

さいてーしょん

AIの回答が、根拠としてあなたのサイトを出典に挙げること。多くはリンクや番号付きの参照が伴います。回答本文で名前が触れられるだけの「言及(mention)」より一段強い、AI検索での可視性の本丸。

引用率

いんようりつ

AI回答が自社を出典として挙げる割合。当ラボの中心的な計測指標で、GEO/AEOの成果を測る温度計にあたります。

可視性(visibility)

かしせい

AI検索や従来検索の回答面で、自社がどれだけ見つけられ・参照されるかを測る総合指標。本丸は引用・言及であり、クロール量ではありません。

シェア・オブ・ボイス

しぇあおぶぼいす

ある話題での露出全体のうち、自社ブランドが占める割合。もとは広告費の占有率を測る指標で、AI回答での言及シェアに応用されます。

ログ解析

ろぐかいせき

サーバーが記録した全リクエストのログを集計し、AIボットの訪問回数・頻度・巡回範囲を可視化する分析手法。

リファラー

りふぁらー

訪問者がどのページ経由で来たかを示すHTTPヘッダー。AI検索からの流入は付かない・独自表記になることが多く計測が難しいです。

AI検索

エーアイけんさく

生成AIを使って答えを導く検索の総称。

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