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GLOSSARY

PerplexityBot

Perplexity(出典付きで回答するAI検索エンジンを運営する企業)が、回答の出典として表示する候補をインデックスするための検索系クローラー。

ぱーぷれきしてぃぼっと14分で読めます

PerplexityBotとは何か

PerplexityBotは、Perplexityの検索・回答機能に自社ページを「出典として並べる」ための候補を集める検索系クローラーです。公式のフルUA文字列(=正式な名乗り)は `Mozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko; compatible; PerplexityBot/1.0; +https://perplexity.ai/perplexitybot)` で、末尾のURLは説明ページへの案内です。Perplexityは自社ボットの公式IPアドレス一覧を機械可読ファイル(perplexitybot.json)で公開しており、UA名の一致だけでなくアクセス元IPが公式範囲かどうかで本物を確かめられるようにしています。

公式の推奨は明快です。Perplexityの検索結果に自社を表示させたいなら、robots.txtでPerplexityBotを許可し、公開IPレンジからのリクエストを通すこと。逆に載せたくないなら、robots.txtで拒否します。この「載る/載らない」がAI検索での露出に直結するため、PerplexityBotの扱いは針判断(=検索露出を取りに行くか、コンテンツ保護を優先するか)そのものになります。

UA文字列の読み方

PerplexityBotのUA文字列は、先頭こそ一般的なブラウザ風の名乗り(`Mozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko; …`)で始まりますが、判別の軸は括弧内に含まれる「PerplexityBot」という語です。多くのボットが互換性のために先頭をブラウザ風に偽装しますが、これは「昔ながらのブラウザ判定を通すための慣習」で、正体を隠す意図とは限りません。読むべきは `compatible; PerplexityBot/1.0` の部分と、末尾の説明URL `+https://perplexity.ai/perplexitybot` です。ログ集計では「PerplexityBot」を部分一致で拾い、同時に「Perplexity-User」(=ユーザー起点の取得系)も別カウントで拾って区別します。両者はUA文字列が似ているため、`PerplexityBot` と `Perplexity-User` を取り違えない集計ルールにしておくのが実務の要点です。

もう一点、UAの先頭がブラウザ風だからといって「隠れて巡回している」と決めつけない冷静さも要ります。互換表記は業界の慣習で、PerplexityBotに限らず多くの正規ボットが採用しています。正体を確かめる本筋は、UA文字列の見た目ではなく、公式IPレンジ(perplexitybot.json)との照合と逆引きDNSの往復一致です。逆に言えば、UAが立派に見えても公式IPから外れていれば疑うべきで、この「見た目でなく出所で判断する」姿勢が、後述するステルス巡回の指摘に対する現実的な備えになります。

なぜ重要か(可視化の文脈)

AI検索の可視化を測るうえで、PerplexityBotは「回答の出典に載るための入口」として、学習系クローラーより成果に近い位置にあります。PerplexityBotに取得・索引化されたページは、ユーザーの質問に対する回答の出典欄に引用される候補になります。つまり、ここへのアクセスがある=出典露出のチャンスがある、読めます(ただし取得=必ず引用、ではありません)。当ラボの引用計測でも、Perplexity系は「回答・検索系」に分類し、学習・収集系(訓練データ集め)とは指標を分けて扱っています。

仕組み(2種類のボットの違い)

索引用の巡回(PerplexityBot)と、ユーザー起点の即時取得(Perplexity-User)は別物。学習系(ClaudeBot等)ともさらに別。
ボット役割robots.txtの尊重用途
PerplexityBot回答の出典候補をあらかじめ索引化する自動巡回公式は尊重すると説明(迂回の指摘あり)検索結果・回答の出典欄への掲載
Perplexity-Userユーザーの質問時にその場でページを取得必ずしも尊重しない場合があるユーザー個別の質問への即時回答
(比較)ClaudeBotモデル訓練用の学習・収集(別系統)尊重する(拒否可)訓練候補に入るだけで出典掲載とは

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具体例・データ

  • PerplexityBotの公式UA:`Mozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko; compatible; PerplexityBot/1.0; +https://perplexity.ai/perplexitybot)`。
  • Perplexity-Userの公式UA:`Mozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko; compatible; Perplexity-User/1.0; +https://perplexity.ai/perplexity-user)`。
  • 公式IP一覧:perplexitybot.json(Perplexityが公開する機械可読ファイル)でIPレンジを配布。UA照合に加えてIP照合で本物を確認します。
  • 外部からの指摘(2024年):WIREDは2024年6月19日、robots.txtでPerplexityのクローラーを拒否していたWIRED.comとCondé Nast(=WIREDを発行する米出版社)の各サイトへ、Perplexityが公開していないIPアドレス(44.221.181.252)からアクセスがあったと報じました。同記事でPerplexityのAravind Srinivas CEOは「WIREDの質問はPerplexityとインターネットの仕組みに対する根深い誤解を反映している」との声明を出しましたが、記事が挙げた個別の事実関係には反論していないとWIREDは記しています。
  • 外部からの指摘(2025年):Cloudflareは2025年8月4日、robots.txtで全自動アクセスを禁止し、WAF(=Webアプリを守る防御層)でPerplexityの公開クローラーを遮断した検証用ドメインに対して、Perplexityが宣言済みのUAに加え、macOS版Google Chromeを装う未宣言のUA(`Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10_15_7) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/124.0.0.0 Safari/537.36`)でアクセスしてきたと報告しました。公式IPレンジ外のIPやASN(=インターネット上のネットワークの管理単位)を切り替える挙動が、数万ドメイン・1日あたり数百万リクエストの規模で観測されたしています。Cloudflareはこれを受けてPerplexityをVerified Bots(=正規のボットとして認証する一覧)から外し、この挙動を遮断する検知ルールを追加しました。
  • Perplexity側の反論:Perplexityは同じ2025年8月4日に反論記事を公開し、ユーザーの求めに応じてその場で取りに行く「ユーザー起点の取得」は自動巡回とは別物だと主張しました。そのうえで、Cloudflareがステルスと判断した1日300万〜600万リクエストはBrowserBase(=第三者が提供するクラウド上のブラウザサービス)のトラフィックの取り違えであり、Perplexity自身の利用は1日45,000リクエスト未満だと述べています。両者の主張は対立したままで、当ラボはどちらが正しいかを判定できる一次データを持っていません。
  • robots.txtでの拒否例:`User-agent: PerplexityBot` の行に続けて `Disallow: /` を書くと索引用の巡回を全体で拒否できます。一部だけなら `Disallow: /private/` のようにパスを指定します。Perplexity-Userも止めたいなら `User-agent: Perplexity-User` の行を別に足すが、ユーザー起点の取得は必ずしも従わない前提で考えます。
  • 逆引きDNSでの本物判定:疑わしいアクセスは、アクセス元IPを逆引きしてPerplexityの正規ホスト名に解決されるか、さらに順引き逆引きが往復一致するか(forward-confirmed reverse DNS)を確かめます。perplexitybot.jsonのIP照合と併用すると、UA詐称やステルス巡回の疑いを切り分けやすいです。

よくある誤解・注意点

実務での扱い方

  1. 露出方針を決める:Perplexityの回答出典に載せたいならPerplexityBotを許可、載せたくないなら拒否します。
  2. robots.txtを整える:許可なら明示的にAllow相当(一般ルールで通す)、拒否なら `User-agent: PerplexityBot` に `Disallow: /` を書きます。
  3. IPで裏を取る:perplexitybot.jsonの公式IPレンジと照合し、UA詐称を排除します。遮断したい場合はIP単位で確実に止めます。
  4. PerplexityBotとPerplexity-Userを分けて扱う:出典掲載を狙うのは前者。後者はユーザー起点で、robots.txtだけでは止まらない前提で設計します。
  5. 出典露出を計測する:PerplexityBotのアクセス数だけでなく、実際にPerplexityの回答へ出典として載ったかをモニタリングして成果を測ります。

ブロックの是非(トレードオフ)

PerplexityBotの許可・拒否は、他の学習系クローラー(訓練データ集め)とは判断の性質が違います。学習系はブロックしても回答露出に直結しませんが、PerplexityBotは「回答の出典欄に載る候補になるかどうか」に直結します。つまり拒否は、Perplexity経由の可視化・流入(=AI検索の回答から自社サイトへの訪問)を自ら手放すことを意味します。逆に許可のデメリットは、コンテンツを索引化されること・サーバー負荷が増えることですが、検索系ボットの取得量は学習系ほど突出しにくく、負荷面の懸念は相対的に小さい傾向です。したがって多くのサイトでは「露出を取りに行く=許可」が基本線になり、拒否は、有料会員向けなど本当に外に出したくない領域に限ってパス単位で行う、という使い分けが現実的です。ここで悩ましいのが、2024年のWIRED報道と2025年8月4日のCloudflareの報告が指摘した「robots.txtやWAFの遮断を回避する未宣言のアクセス」で、拒否したのに取られるリスクが残る点です(Perplexityは同日の反論記事でこれを否定しています)。確実に止めたいなら、robots.txtに加えて公式IPレンジ照合とファイアウォール/WAF(=Webアプリを守る防御層)側の遮断を併用します。

当ラボのサーバーログ観測での見え方としては、PerplexityBot(索引用の巡回)は比較的落ち着いた頻度で現れ、UA語「PerplexityBot」で素直に拾えます。注意すべきは、同じPerplexity系でもPerplexity-User(ユーザー起点の即時取得)が混在する点で、この二つを一列に合算すると「巡回の実態」と「ユーザー個別の即時アクセス」がぼやけます。集計では両者を別カウントで並べ、さらに「学習・収集系(ClaudeBot・Bytespider等)」とも列を分けて可視化することで、初めて出典露出のチャンスを正しく読み取れます。

よくある質問(FAQ)

PerplexityBotを許可するとPerplexityの回答に出典として載りますか?

載る「候補」になります。許可=索引化の対象になるという意味で、実際に特定の回答へ引用されるかは質問内容や関連度で決まります。取得は必要条件であって十分条件ではありません。

PerplexityBotとPerplexity-Userの違いは何ですか?

PerplexityBotは回答の出典候補をあらかじめ索引化する自動巡回、Perplexity-Userはユーザーが質問した瞬間にその場でページを取りに行くユーザー起点の取得です。後者はrobots.txtを必ずしも尊重しません。

robots.txtで拒否すればPerplexityから完全に消えますか?

完全と限りません。PerplexityBotの索引化は止められても、ユーザー起点のPerplexity-Userによる個別取得は残る場合があります。加えて、robots.txtやWAFの遮断を回避する未宣言のアクセスがあったという指摘が2024年のWIREDと2025年8月4日のCloudflareから出ています(Perplexityは同日の反論記事で否定しています)。確実な遮断は公式IPレンジ照合+防御層での対策が要ります。

PerplexityBotのUAを名乗るアクセスは本物ですか?

限りません。UAは誰でも書き換えられるため、名乗りだけでは判定できません。perplexitybot.jsonの公式IPレンジと照合し、加えてアクセス元IPの逆引きDNSがPerplexityの正規ホスト名に往復一致するかを確かめて裏を取ってください。

PerplexityBotは学習系クローラー(訓練データ集め)ですか?

いいえ。Perplexityは公式に「PerplexityBotはAI基盤モデルの訓練用にコンテンツを収集するものではない」と明記しています。役割は、回答の出典として表示する候補ページを索引化することです。ClaudeBotやBytespiderのような学習・収集系とは系統が異なります。

PerplexityBotを許可するとサーバー負荷が心配です。

検索系ボットの取得量は、Bytespiderのような学習系ほど突出しにくい傾向で、負荷面の懸念は相対的に小さめです。それでも気になる領域は、全体を拒否せずパス単位で `Disallow:` を使い、露出を取りたい主要コンテンツだけ通す使い分けが現実的です。

関連する出典

この記事の根拠にした一次情報(=発表元がみずから出している資料)です。

  1. Perplexity: PerplexityのボットとIPレンジ(PerplexityBot / Perplexity-User)(新しいタブで開く)https://docs.perplexity.ai/guides/bots
  2. Cloudflare Blog(2025年8月4日): Perplexity is using stealth, undeclared crawlers to evade website no-crawl directives(新しいタブで開く)https://blog.cloudflare.com/perplexity-is-using-stealth-undeclared-crawlers-to-evade-website-no-crawl-directives/
  3. Perplexity(2025年8月4日・Cloudflareへの反論): Agents or Bots? Making Sense of AI on the Open Web(新しいタブで開く)https://www.perplexity.ai/hub/blog/agents-or-bots-making-sense-of-ai-on-the-open-web
  4. WIRED(2024年6月19日・Dhruv Mehrotra / Tim Marchman): Perplexity Is a Bullshit Machine(新しいタブで開く)https://www.wired.com/story/perplexity-is-a-bullshit-machine/

関連用語

AIクローラー

えーあいくろーらー

生成AI各社がWebページを自動取得するボットの総称。学習・収集系と回答・検索系に大別されます。

OAI-SearchBot

おーえーあいさーちぼっと

OpenAIの回答・検索系クローラー。ChatGPTの検索機能で参照先(出典)を表示するために使います。学習用GPTBotとは目的が別で、AI検索の可視性ではここが最重要。ここに取得・索引されることが「ChatGPTの回答に載る」に最も近いです。

ClaudeBot

くろーどぼっと

Anthropic(対話型AI「Claude」を開発する企業)がモデル訓練用データを集めるために公開する学習・収集系クローラー。

robots.txt

ろぼっつてきすと

サイト直下に置き、クローラーに取得してよい範囲を伝える取り決めファイル。強制力はなく準拠は任意。

AI検索

エーアイけんさく

生成AIを使って答えを導く検索の総称。

Perplexity

ぱーぷれきしてぃ

Perplexity(ユーザーの質問に出典リンク付きで答えるAI検索エンジンを運営する企業・サービス)。回答本文に番号付きで引用元を明示する設計が特徴。

Perplexity-User

ぱーぷれきしてぃゆーざー

Perplexity(出典付きで回答するAI検索エンジンを運営する企業)が公開する、ユーザーの質問時にその場でページを取りに行くユーザー起点フェッチャー。索引用のPerplexityBotとは区別します。

Bytespider

ばいとすぱいだー

ByteDance(TikTokを運営する中国企業)が、AIモデル訓練用に大規模なデータを集める学習・収集系クローラー。アクセス量が非常に多いです。

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