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GLOSSARY

FAQPage

よくある質問のページを機械可読にする、schema.orgの型。質問と答えの対を、どこが問いでどこが答えかが分かる形で示します。

えふえーきゅーぺーじ8分で読めます

FAQPageは、よくある質問のページを機械可読にするschema.orgの型です。質問と答えの対を、どこが問いでどこが答えかが分かる形で示します。ただしGoogleの検索結果に出るFAQリッチリザルトは提供が終わっており、実装の動機はここ数年で大きく変わりました。この項では、型としての書き方、いま何が残っていて何が無くなったのか、そしてQAPageとの使い分けを整理します。

FAQPageとは何か

FAQPageは、schema.org(=構造化データで使う共通の語彙)で定義されている型のひとつです。schema.orgの定義では、質問と答えの両方をそのページの作り手が用意している場合に使う型とされています。ページ全体をFAQPageとして宣言し、その下に個々の質問を置く形になります。

構造は3段です。いちばん外側がFAQPageで、そのmainEntityプロパティにQuestion型の配列を置きます。Questionにはname(質問文)とacceptedAnswer(採用された答え)があり、acceptedAnswerはAnswer型で、そのtextプロパティに答えの文が入ります。書き方はJSON-LD(=JavaScriptのオブジェクト表記でページに埋め込む記法)が主流で、ページの見た目を変えずに意味の情報だけを足せます。

FAQPageの入れ子構造。質問1つにつき、Question と Answer の対が1組できます。

階層型・プロパティ入れるもの
1段目FAQPageこのページがよくある質問のページであること
2段目mainEntityQuestion型の配列(質問の数だけ並べる)
3段目Question の name質問文をそのまま
3段目Question の acceptedAnswerAnswer型(答えの入れ物)
4段目Answer の text答えの文をそのまま

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ぜ重要か(AI検索での位置づけ)

AI検索の回答は、利用者の問いに対して短い答えを返す形をとります。ページの中に「この問いには、この答え」という対がはっきり示されていれば、機械はその対応をそのまま取り出せます。本文の書きぶりが曖昧でも、FAQPageで問いと答えを明示しておけば、取り違えが起きにくくなります。構造化データは本文の読解を置き換えるものではなく、読み取りの確度を上げる補助線として働きます。

ただし、FAQPageを入れれば引用が増えるという確認は取れていません。生成AIは本文そのものを読む能力が高く、構造化データが無くてもQ&Aの対応は読み取れます。実装の効果を測るなら、入れる前と入れたあとで引用の出方を定点観測して比べる必要があります。「入れたから効いた」と前後関係だけで結論を出さないようにします。

Googleのリッチリザルトとしては終わっている

FAQPageをめぐる状況は、2023年から2026年にかけて2段階で変わりました。2023年8月、GoogleはHowToリッチリザルトの提供を終え、あわせてFAQリッチリザルトの表示対象を絞る変更を発表しました。その後2026年5月8日にFAQリッチリザルトの提供終了が告知され、2026年5月7日をもってGoogle検索に表示されなくなりました。同年6月15日には、FAQリッチリザルトのドキュメント自体が削除されています。

Google 検索セントラルの更新履歴に記録されている経緯。表示機能としてのFAQは終了しています。

時期起きたこと
2023年8月HowToリッチリザルトの提供終了。あわせてFAQリッチリザルトの表示対象を絞る変更を発表
2026年5月8日FAQリッチリザルトの提供終了を告知
2026年5月7日Google検索でFAQリッチリザルトが表示されなくなる
2026年6月15日FAQリッチリザルトのドキュメントを削除

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すでに入れてあるFAQPageを外す必要があるかというと、そうとも言えません。schema.orgの型として不正になったわけではなく、他の検索エンジンやAIサービスがどう扱うかはGoogleの決定とは別です。ただし「Googleのリッチリザルト目当てで、本文に無いQ&Aを構造化データにだけ足していた」場合は、目的が消えたうえに本文との不一致だけが残るので、そこは整理する対象になります。

QAPageとの違い

よく似た型にQAPageがあります。両者はページの成り立ちで使い分けます。FAQPageは、質問も答えもサイトの作り手が用意していて、答えが1つに定まっているページに使います。QAPageは、利用者が質問を投稿し、それに対して複数の人が答えを寄せるページに使います。掲示板や質問サイトの1スレッドがQAPageにあたります。

FAQPageとQAPageの使い分け。ページの成り立ちが違うので、見た目が似ていても型は入れ替えられません。

観点FAQPageQAPage
質問を書く人サイトの作り手サイトの利用者
答えの数質問ごとに1つ複数付くことがある
向くページサービスのよくある質問、用語解説の補足質問投稿サイト、掲示板のスレッド
Googleの検索機能FAQリッチリザルトは2026年5月に終了Q&Aの表示機能は継続(プロパティの追加も行われている)

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よくある誤解・注意点

構造化データ全般に共通する原則ですが、書いてよいのは、そのページに実際に載っている内容だけです。本文に無いQ&Aを構造化データにだけ足すのは、機械に対して事実と違う情報を渡すことになります。折りたたまれていて最初は見えない答えでも、利用者が操作すれば読める状態なら問題ありません。まったく存在しない答えを書くことが問題です。

  • 本文と一致させます:質問文も答えも、ページに表示されている文と同じにします。
  • 答えを要約しすぎません:本文の答えと構造化データの答えが違う内容になっていると、どちらが正しいか機械には判断できません。
  • 同じQ&Aを複数ページに置きません:同一の内容を並べると、どのページが答えの出どころか分からなくなります。
  • 広告や誘導文を答えに混ぜません:答えの文として読めないものは、答えではありません。
  • 検証ツールで確かめます:schema.orgの検証ツールで、型とプロパティの綴りに誤りがないかを見ます。

このサイトの用語ページも、本文の末尾に置いているQ&Aと同じ内容をFAQPageとして出しています。画面に見えているものと、機械に渡しているものを、同じ配列から作る形にしてあります。手で二重に管理すると、片方だけ古くなる事故が必ず起きるためです。

実務の進め方

  1. ページの成り立ちを確かめます。作り手が問いと答えの両方を用意しているならFAQPage、利用者が投稿する場ならQAPageです。
  2. 本文にQ&Aを書きます。構造化データを先に書かず、まず人が読む文を用意します。
  3. 本文のQ&Aと同じ文から、FAQPageのJSON-LDを組み立てます。手で書き写さず、同じデータから作る形にします。
  4. 検証ツールにかけ、型とプロパティの綴りを確かめます。
  5. 本文を更新したときに構造化データも一緒に変わるか、実際にページを見て確かめます。
  6. 引用の出方を定点観測して、入れる前とあとを比べます。1回の確認で効果を語らないようにします。

いまからFAQPageを入れる意味はありますか。

Googleの検索結果で目立つため、という意味ではありません。FAQリッチリザルトは2026年5月7日で表示されなくなっています。Q&Aの構造を機械に正確に渡す目的なら、schema.orgの型として有効なままです。効果があるかどうかは、入れる前とあとを測って判断してください。

すでに入れてあるFAQPageは外すべきですか。

外す必要は必ずしもありません。型として不正になったわけではなく、Google以外がどう扱うかは別の話です。ただし本文に無いQ&Aを構造化データにだけ入れていた場合は、その部分を整理してください。

FAQPageとQAPageはどちらを使いますか。

質問も答えもサイトの作り手が用意しているならFAQPage、利用者が質問を投稿して複数の答えが付く場ならQAPageです。見た目が似ていても、ページの成り立ちで決まります。

答えを折りたたんで表示していても大丈夫ですか。

利用者が操作すれば読める状態なら問題ありません。開かないと見えない作りでも、ページ上に答えが存在していることが条件です。ページに無い答えを構造化データにだけ書くことは避けてください。

関連する出典

この記事の根拠にした一次情報(=発表元がみずから出している資料)です。

  1. schema.org: FAQPage(型の定義)(新しいタブで開く)https://schema.org/FAQPage
  2. Google 検索セントラル ブログ: Changes to HowTo and FAQ rich results(2023年8月)(新しいタブで開く)https://developers.google.com/search/blog/2023/08/howto-faq-changes
  3. Google 検索セントラル: ドキュメントの更新履歴(FAQリッチリザルトの提供終了とドキュメント削除)(新しいタブで開く)https://developers.google.com/search/updates#removing-faq-rich-result
  4. Google 検索セントラル: 構造化データ マークアップの一覧(新しいタブで開く)https://developers.google.com/search/docs/appearance/structured-data/search-gallery

関連用語

構造化データ

こうぞうかでーた

ページの意味を機械可読にする印づけ。schema.org の語彙をJSON-LDで書き、AIや検索の理解・引用を助けます。

schema.org

すきーまどっとおるぐ

構造化データの共通語彙。Article・FAQ・Breadcrumb・Organizationなど数百の型で、ページの意味を機械可読にします。

AEO(Answer Engine Optimization)

えーいーおー

AIが直接答えを返す「回答エンジン」に選ばれるための最適化。定義は2026年時点で未標準化。

GEO(Generative Engine Optimization)

じーいーおー

生成AIエンジンに引用・参照されやすくするための最適化。定義は2026年時点で各社バラバラ(未標準化)。

強調スニペット

きょうちょうすにぺっと

従来のGoogle検索で、答えを結果の一番上の枠に抜粋表示する機能。クリックせず答えが得られる「ゼロクリック」やAI Overviewsの前身的存在で、AI検索と地続きの発想を持ちます。

サイテーション/引用(citation)

さいてーしょん

AIの回答が、根拠としてあなたのサイトを出典に挙げること。多くはリンクや番号付きの参照が伴います。回答本文で名前が触れられるだけの「言及(mention)」より一段強い、AI検索での可視性の本丸。

LLMO

エルエルエムオー

AIに引用されやすくするための最適化。

定点観測

ていてんかんそく

同じ質問を、同じ条件で、同じ間隔で送り続けて記録する調べ方。1回の実測では分からない変化を、時間の軸で捉えます。

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